帝一の國


 2018.7.21      学芸会的なビジュアル 【帝一の国】

                     
帝一の國 豪華絢爛版 [ 菅田将暉 ]
評価:3

■ヒトコト感想
マンガ原作らしい。マンガは未読。マンガらしい展開の作品だ。若手俳優たちが大げさな演技でギャグマンガ風な学園物語を演じている。エリート学生たちが集まる海帝高校で生徒会長になることは、将来の総理大臣につながることらしい。主人公の赤場帝一が生徒会長になるために様々な活動をする。

いかにもなキャラたちが勢ぞろいしている。少女漫画から飛び出してきたようなキャラまでいる。髪が不自然な金髪の長髪であったり、陰険な男だったり。キャラ立ちはしており、帝一の父親を含め、大人たちも子供に負けない個性派ぞろいだ。無茶苦茶な学校であることは間違いない。生徒会長になるために金が飛び交うなんてのは、まさにマンガの世界だ。

■ストーリー
全国屈指の頭脳を持つ800人のエリート学生達が通う、日本一の超名門・海帝高校。政財界に強力なコネを持ち、海帝でトップ=生徒会長をつとめたものには、将来の内閣入りが確約されているという。時は4月、新学期。大きな野心を持つ男が首席入学を果たす。

新1年生・赤場帝一。彼の夢は「総理大臣になって、自分の国を作る」こと。その夢を実現するためには、海帝高校の生徒会長になることが絶対条件。「ライバルを全員蹴落として、必ずここでトップに立つ…そのためならなんでもする…どんな汚いことでも…。

■感想
海帝高校で生徒会長になりたい赤場帝一。成績優秀で人望もあるが、生徒会長になることに必死になる姿はかっこいいものではない。帝一と同級生の弾の方が主人公的だ。家は貧乏で兄弟の面倒をみる弾。生徒会に興味はないのだが、人望があるために選ばれてしまう。

さらには、勉強もよくできる。まさに完璧な男だ。弾に比べると帝一はガリ勉的なイメージとなっている。帝一が生徒会長になるためには、まずは2年生の生徒会長になれそうな男の派閥に入ることにある。このあたりの無茶苦茶な流れはマンガ原作らしい。

先輩である氷室を生徒会長にするために行動していた帝一だが、父親の仕事関係で氷室の父親がライバルであると知り、禁断の行動にでる帝一。基本は上級生たちの生徒会長選挙がメインだ。陰険な同級生に邪魔されたり、様々なハプニングがあり帝一の人望が次第にうすれていく。

弾がいることで、帝一が滑稽に見えている。大げさで妙な熱量のある帝一だが、人を引き付ける魅力はあまりない。弾のようにしっかりとしたポリシーがあればそれなりに魅力はあるのだが…。

根本は学園コメディなのだが、内容は生徒会長を目指すシリアス調になっている。このアンバランスさが笑いを呼びつつ、観衆を引き付けるのだろう。それぞれのキャラがあえてなのだろうが、学芸会のようなわかりやすいカツラの姿だったりするのもポイントかもしれない。

いかにもなキャラたちが縦横無尽に暴れまわる。戦時中の学校のような雰囲気が違和感のひとつであはあるが、現代でその古草さとそこから逸脱した強烈な権力闘争なども物語のポイントかもしれない。

若手俳優たちがくそ真面目にシリアスな演技をしているのが面白い。



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