スイス・アーミー・マン


 2020.12.3      なんだかよくわからない映画だ【スイス・アーミー・マン】

                     
スイス・アーミー・マン[ ダニエル・ラドクリフ ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
無人島で遭難した青年ハンクのもとに、謎の男の死体が流れ着く。意味のわからない物語だ。謎の死体からはガスがでており、それを浮力としてジェットスキーのように死体にまたがり海を移動する。なんだかよくわからないまま、助けを求めるために人がいそうな島に到着している。

まずこの死体がロボットのようにぎこちない動きをする。立ち上がることができず、ハンクに担がれて移動する。水がほしいハンクに対しては、死体の口から新鮮な水がでたりもする。謎の死体はメニューと名乗り、ハンクと共に奇妙な冒険が始まる。生きる意味を失ったハンクが、メニーのおかげで変わっていく。結局のところメニーの正体は不明なまま、最後にはジェットスキーのように尻からガスを出して海に帰っていく。

■ストーリー
無人島で助けを求める孤独な青年ハンク(ポール・ダノ)。いくら待てども助けが来ず、絶望の淵で自ら命を絶とうとしたまさにその時、波打ち際に男の死体(ダニエル・ラドクリフ)が流れ着く。ハンクは、その死体からガスが出ており、浮力を持っていることに気付く。まさかと思ったが、その力は次第に強まり、死体が勢いよく沖へと動きだす。ハンクは意を決し、その死体にまたがるとジェットスキーのように発進!

様々な便利機能を持つ死体の名前はメニー。苦境の中、死んだような人生を送ってきたハンクに対し、メニーは自分の記憶を失くし、生きる喜びを知らない。「生きること」に欠けた者同士、力を合わせることを約束する。果たして2人は無事に、大切な人がいる故郷に帰ることができるのか──! ?

■感想
冒頭からハンクが無人島で首を吊ろうとする場面からスタートする。そこに流れ着く死体。ハンクは助けてもらおうと駆け寄るがそれは死体だった。この死体が奇妙な現象を引き起こす。オナラをするのだが、普通のオナラではない。

激しいオナラを出すことで、ジェットスキーのように死体が海の上を滑り出す。ハンクは死体に乗り無人島を脱出することに成功する。死体の正体がわからないまま、人が住んでいそうな島に到着するのだが…。死体は動きまわることができないため、ハンクが担いで動くことになる。

ハンクは死体の口から新鮮な水がでることに気づき、それで命をつなぐ。まずこの時点で、普通の死体ではない。名前はメニーと分かり、少しづつだが声を発したりもする。メニーとハンクのそれまでの人生が交差するようにハンクは人生に生きる意味を見いだせていない。

メニーはハンクの人生を追体験するように、ハンクが感じる感情をもつことになる。メニーの存在がハンクを変化させている。ハンクがあこがれていた女性に対して、メニーも同じような気持ちを持つことになる。

人が住む場所にたどり着いたのだが…。そこでメニーの正体が明らかになることはない。身元不明の死体として処理されることをハンクは許せない。ハンクは死地に対して、お互いに冒険したということでメニーに親近感をもち、メニーと離れることを拒否する。

メニーは結局最後まで何者かわからないまま、オナラでジェットスキーのように海のかなたへと消えていく。メニーはいったい何なのか。ハンクだけでなく、他の人々たちの目の前で海へ消えていくメニーは奇妙でしかない。

最後までよくわからない映画だ。



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