スペースカウボーイ


 2021.5.15      偏屈な老人たちが協力する姿は感動的だ【スペースカウボーイ】

                     
スペース カウボーイ [ トミー・リー・ジョーンズ ]
評価:3.5

■ヒトコト感想
宇宙への夢をあきらめきれない老人たちが、チームを再結成し困難なミッションに挑む作品だ。クリントイーストウッドは相変わらず偏屈なじじいの役がよく似合う。ロシアの人工衛星を修理するために老人たちの技術が必要になる。困難なミッションに挑むために苦しいトレーニングを続け、幹部からの様々な妨害がありながらも宇宙へと飛び立つ。

偏屈なじじいたちの強固な友情が良い。そして、宇宙へ行ってからも様々なトラブルが発生し、最後には老人たちの知恵と技術で乗り越えている。どこかアルマゲドン的な自己犠牲の精神が登場するのだが、末期がんという前振りがあるため、そこまでの悲しさがない。ラストで無事にシャトルが着地した場面では思わず泣きそうになってしまう。

■ストーリー
クリント・イーストウッドの監督22作目、主演42作目となる本作は、トミー・リー・ジョーンズ、ドナルド・サザーランド、ジェームズ・ガーナーというベテランスターが名を連ねた、ワクワクするようなSFアドベンチャー。4人は、故障して軌道から外れ、地球に脅威をもたらすおそれのあるロシアの旧式通信衛星を修理すべく、チームを再結成する。まさに“最も優れた資質を兼ね備えた”(ウォールストリート・ジャーナル)スペース・カウボーイたちが、不屈の精神とユーモアと勇気を胸に、いま飛び立つ。

■感想
ロシアの旧式人工衛星を修理するためには、老人たちの力が必要だった。過去には宇宙へのチャレンジを妨害された恨みはあるが、老人たちはチームを再結成し宇宙へと飛び立つ準備をする。偏屈な老人たちが30年ぶりに集まる。

若手に技術を教えるのではなく、自分たちで宇宙へ行って人工衛星を修理する。そのための条件として体力テストで全員が合格することが必要だった。老人であれば無理だろうと思われたのだが…。思わぬ体力と健康体を見せテストに合格してしまう。末期がんのひとりを除いては…。

ロシアの人工衛星には何か秘密があるような前振りがされている。末期がんを押してまでも宇宙へ行くことを希望する老人。結局、若手二人を伴い老人たちは宇宙へと飛び立つ。そこでロシアの人工衛星を目にしたのだが…。人工衛星には核ミサイルが積み込まれていた。

修理に失敗すると核ミサイルが地球へと墜落してしまう。様々なトラブルがあるのだが、老人たちはなんとか踏ん張っている。この手の宇宙モノでは定番のトラブルだが、命を賭けて対処することで事態は解決に近づいていく。

末期がんの老人が人工衛星に乗り込み、そのまま月へと向かう。地球を助けるための自己犠牲なのだが、老人ということと末期がんというのが死に対する悲しみを和らげている。物語はそこで終わらず、地球へ帰ることもままならない状態となる。

コンピュータが故障したため、マニュアルでシャトルを着陸させる必要がある。伏線としてシミュレータではコンピュータに邪魔されて着陸できない、というのがあった。無事着陸できる可能性はゼロに近いと言われながら…。奇跡的にマニュアル操作で着陸してしまう。

偏屈な老人たちが協力する姿は感動的だ。



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