2021.1.24 韓国発のリアルなゾンビアニメ【ソウル・ステーション パンデミック】
ソウル・ステーション/パンデミック [ シム・ウンギョン ]
評価:3
■ヒトコト感想
韓国のアニメ。今まで韓国アニメを見たことがなかった。なかなかにリアル路線で、本来ならかわいらしい若い女の子のはずが、アニメをリアルに描いたため、ちょっとおばさんのように見えている。本作は簡単に言うとゾンビアニメだ。ソウルの地下街から始まったゾンビが次々と他の人に噛みついてゾンビが増殖していく。
ソウルの社会的な実情も風刺されているのだろう。ホームレスが大量におり、それらは日々の暮らしに苦労している。さらには、若者カップルもネカフェ難民になったりと就職難や貧富の差が大きいことも描かれている。物語として最終的には何か救いがあるのかと思いきや…。そのまま、厳しい状況が描かれ終わっている。
■ストーリー
『新感染 ファイナル・エクスプレス』に繋がる恐るべき前日譚を描いた長編アニメ。蒸し暑い夏の夜、ひとりの年老いたホームレスが首に大怪我を負い、誰にも助けてもらえずソウル駅で息絶えた。すると、そのホームレスは凶暴化して甦り…。
■感想
ソウルの地下街でひとりのホームレスが苦しそうにしている。ホームレスたちは仲間がどうなろうとあまり気にしていない。そもそものゾンビのスタートがここなのだが、なぜこのホームレスが感染したかは描かれていない。
感染した男の弟が、兄を助けるために方々に助けを求めるのだが、たらいまわしにされるだけ。その結果、兄はゾンビとなる。この流れが強烈だ。ソウルのホームレスの辛い実情が描かれている。平行して風俗嬢と男のカップルは簡易宿の宿泊費が払えず四苦八苦している。
お決まり通り感染は広がっていく。ゾンビは動きが早く、周りはパニックとなる。ただ、まだそこまで広がっていないようで、正気な人は数多く存在する。ソウルの街で夜中にひそかにゾンビが広がっていく。警察では制御できずに最終的には軍隊まで登場している。
そこでは、正気な人も含めて隔離し、出れないように軍が見張っている。国のために今まで尽くしてきたホームレスが自分の境遇を叫ぶ。それは、もしかしたら韓国の今の社会保障面での不満を訴えているのだろうか。最後には検問を超えようとして射殺されてしまう。
風俗嬢はゾンビから逃げながらなんとかモデルハウスに隠れることに成功する。あれほどホームレスがあふれている現状でも、超豪華なモデルハウスは存在する。巨大なマンションの中に逃げ込むのだが…。そこに風俗の元締めがやってきて借金を返せと迫る。
少なくとも、主要人物の誰かが生き残り、その後の展開があるのかと思いきや…。救いようのない展開であることは間違いない。続編については「新感染 ファイルナル・エクスプレス」で描かれているらしいが。。。気になるがまだ見ていない。
特殊な韓国アニメだ。
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