孫文の義士団 ボディガード&アサシンズ


 2021.2.4      次々と死んでいく義士団【孫文の義士団 ボディガード&アサシンズ】

                     
孫文の義士団 -ボディガード&アサシンズ- スペシャル・エディション
評価:3

■ヒトコト感想
清を倒して民主化を実現した孫文。その孫文を守る者たちの物語だ。西太后が送り込んできた暗殺団に対抗するために義士団が結成される。序盤はこの義士団に参加する者たちのバックグラウンドが描かれている。どのような人物が義士団に参加し決起したのか。ただの市民だった男が、国の未来のために立ち上がる。

孫文の熱い思いに心打たれ命を懸けて孫文を守ろうとする。暗殺団の襲撃があったとしても、孫文を守るためには命を投げ捨てる決意がある。孫文の影武者として逃げ続ける男はまだ17歳ではあるが、死を覚悟している。息子が影武者をやっていると知ってなお、孫文を守ろうとする。命がけの義士団の行動があってこその清王朝を倒すことができたのだろう。

■ストーリー
清朝末期の香港。そこに、一人の男が来航するという極秘情報が流れる。彼の名は、“孫文”。腐敗した王朝打倒を掲げる革命家である彼の目的は、武装蜂起のための同志との密談。そして、西太后が仕向ける500人の暗殺団に対して、孫文を護衛する8人の義士団が結成される。ある者は愛する人のために、ある者は己の信念のために、それぞれの熱い想いを胸に秘め、10億人の希望と、国の未来がかかった壮絶な戦いが始まる―。

■感想
孫文を守ろうとする勢力と孫文を排除しようとする勢力がある。国の未来がかかっているので、それぞれの者たちは必死に使命をまっとうしようとする。序盤では義士団に参加する者たちが詳しく掘り下げられている。

大商人の息子で何不自由なく暮らしていたボンボンが孫文を守るために立ち上がる。息子と共に孫文を守ることに金を惜しまない商人。それぞれが自分のできることを精一杯行う。叔父が命を懸けて孫文を守ろうとするのを知ると、商人の息子は自らが孫文の影武者となり暗殺団を引き付ける役を引き受ける。

義士団へ参加する者たちは多種多様だ。孫文の志に共感し町中で警察に喰ってかかる者がいる。その者の熱さに心打たれ義士団に参加する者がいる。臭豆腐売りの男はかなりの巨体であるがただの臭豆腐売りだ。そんな男がでかい体を活かして格闘で大活躍する。

暗殺団だけでなく、暗殺団にやとわれた小さな子供たちに小型ナイフで襲われたとしても、その強靭な肉体で何度も立ち上がる。しまいには巨大な門を崩して暗殺団の足止めをしたりもする。

義士団にはそれぞれキャラ付けされており、特色がある。それら義士団のメンバーは暗殺団との闘いで死んでいく。特に印象的なのは、孫文の影武者が母親に会いに行く体で部屋に入る際に、その部屋を守るためにひとり立ちふさがる男だ。

元は浮浪者でしかない男が、実は拳法の達人だった。一人で多くの暗殺団と対決し倒していく。最後には暗殺団のボスとの闘いで敗れて死んでいく。この暗殺団のボスは最後の最後まで孫文の影武者を追いかけ続け、孫文の影武者を始末したタイミングで撃ち殺されてしまう。

義士団が死んでいくのは、予定調和的だ。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp