シーズンズ 2万年の地球旅行


 2020.10.10      野生の王国的なドキュメンタリー【シーズンズ 2万年の地球旅行】

                     
シーズンズ 2万年の地球旅行 スタンダード・エディション ,ジャック・ペラン,ジャック・クルーゾ
評価:2.5

■ヒトコト感想
昔TVでやっていた野生の王国を思い出した。様々な動物たちが生活する地球。動物たちの生態を追いながらまるで動物たちの世界にドラマがあるように、解説をつけてドラマチックに描いている。この手の作品を見て毎回思うのは、本当にその状況にあるのだろうか?ということだ。小さな子供のキツネが無邪気に遊んでいる。そんな子キツネを狙うのはサーマルキャットだった。

じっくりと近づいて飛びつく、次の瞬間、子ギツネたちは巣穴に逃げ込むのだが、次の映像では小さな巣穴の入り口から顔を押し込もうとしているサーマルキャットの姿がある。連続して描かれると臨場感はあるのだが…。さすがに作為的な映像の連続だと思わずにはいられない。ただ、それを差し引いても自然の壮大さを感じることができる作品だ。

■ストーリー
およそ1万年前、太陽を回る地球の軌道が徐々に変化し、気温が上昇。氷河期が終わり、新たな生命が芽吹き始める。見渡す限りの緑の森、自由を謳歌する動物たち、響き渡る鳥のさえずり、その歌声に合わせ笛を吹く人間。人類も、動物たちと等しく生きる森の住人だった。最厳寒期から2万年という悠久の時間、そこで懸命に生きる生命をドラマティックに描いた感動の旅。ここには、この地球のすべての生命の希望に満ちた未来があるー。

■感想
壮大な自然の中で生きる動物たち。厳しい自然の中で、生き残るためには特別な何かがあるのか。2万年前の氷河期の時代から生きる動物たち。そして、人間が登場してきて森を開拓していく。印象的なのはオオカミやヤマネコの存在だ。

オオカミは群れで狩りをするのだが、馬の群れを追い込んでいき、小さな仔馬にターゲットを絞る。仔馬といってもオオカミよりは何倍も大きい。そんな仔馬の後ろ脚のひと蹴りは、まともに食らうとオオカミでも一撃でやられてしまう。そんな緊迫感あふれる狩りの場面が描かれている。

ドローンを駆使した映像は壮大ですばらしい。美しい映像の中に野生の動物たちが動き回る。CGは使われていないようだが、作為的なものを感じずにはいられない。ただ、家族みんなで動物の生態をみるという意味ではよいのだろう。

厳しい自然の中で生き残るためにはどうするのか。海バージョンはいくつか見たことがある。野生の動物たちは、生きるために狩りをする。動物たちの圧倒的な天敵は間違いなく人間だ。人間が台頭してきたことで、動物たちが追いやられていくのは必然だろう。

ナレーターとして有名人が解説しているのだが…。この効果は疑問だ。やはりプロにやってもらった方が良いのでは?と思わずにはいられない。緊迫感あふれるシーンであっても、ちぐはぐなナレーションの印象が強くなってしまう。

一部の動物たちには調教済みの状態で演技をさせていると思える場面がある。純粋なドキュメンタリーとしてみると、違和感をおぼえずにはいられない。まぁ、あまりそのあたりを気にしないのであれば問題なのだが…。どうしても気になってしまった。

野生の王国的な流れであることは間違いない。



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