ルパン三世 グッバイ・パートナー


 2021.1.9      AIと対決するルパン【ルパン三世 グッバイ・パートナー】

                     
ルパン三世 グッバイ・パートナー
評価:2.5

■ヒトコト感想
ルパン三世はいくつか劇場版を見たことがある。本作では今風の題材をこれでもかと詰め込んでいる。量子コンピュータやAIなどが登場し、シンギュラリティなんて言葉まで登場してくる。いかにも最新のテクノロジーを使った物語となっている。絵柄についても少女アリサは今風のアニメの少女キャラとなっている。ルパンと五右衛門と次元のトリオの中で、次元が裏切ることになる。

タイトルにあるグッバイパートナーというのは次元のことなのだろう。スーパー量子コンピュータを起動するためにはタイムクリスタルという宝石が必要になる。この宝石をめぐりルパンと大富豪が対決する。AIが起動すると、誰も制御できない。よくあるパターンのAIの恐怖だ。

■ストーリー
ルパン三世(栗田貫一)との共謀の容疑で、銭形警部(山寺宏一)に逮捕令状が出される。それを知ったルパンはテレビに出演し誤報であることを伝えるが、誤解を解く代わりに特別なダイヤモンド「タイムクリスタル」を盗むはめになる。そのダイヤは、世界征服をも可能にするスーパー量子コンピューター・エミルカを起動するために必要なものだった。

ルパンは見事ダイヤを盗むことに成功するが、仲間のはずの次元に奪われてしまう! その頃ロンドンで、ショパンコンクール最有力優勝候補の少女・アリサ(寿美菜子)が誘拐される。次元の裏切り、ピアニストの失踪、銭形の逮捕…。そして、ラストまで目が離せないハラハラ・ドキドキの結末。世界の運命を左右する“タイムクリスタル"を巡ってルパン&五ェ門VS次元の熱き戦いが始まる!

■感想
今回はルパンと次元が仲たがいするのがポイントだろう。次元にも理由があるのだが、ルパンと五右衛門を排除しようとする次元。アメリカを裏で操ろうとする大富豪が次元をとりこみタイムクリスタルを手に入れようとする。

序盤では次元の裏切りにより困惑するルパンと五右衛門の姿が描かれている。そこから、銭形警部がルパンたちに協力して、ルパンと五右衛門は大富豪の孤島に入り込むことに成功する。ここでタイムクリスタルが利用され量子コンピュータのエミルカが起動してしまう。

次元が大富豪のいいなりになる理由として囚われの身となっている少女アリサの存在がある。エミルカを起動させるためにはアリサのショパンが必要となる。なんだか量子コンピュータの細かな部分はすっ飛ばして、とんでもなくすごいコンピュータということを、これでもかと強調している。

エミルカが起動したあとは、AIとしてだれもが想像する最悪の動作をし始める。世界中のネットワークを支配し、勝手に車の工場をのっとり車ではなくドローンを作ってしまう。AIが暴走し誰も手を付けられない状態となっている。

AIが本気をだすと人間は手をだすことができない。扉を物理的に破壊しても、すぐにドローンが飛んできて修理してしまう。仮に電源を切ろうとしても。。。そこはAIがすべてを先読みしバックアップの電源を用意しているのだろう。

アメリカ軍がどれだけ攻撃してもすべてAIは防いでしまう。アナログで対抗するしかないのだが。。。ここでルパンたちが大活躍する。五右衛門の斬鉄剣を分析して、岩が切れるはずがないと警告する場面は面白い。AIの分析能力すら超えた五右衛門の剣の腕なのだろう。

最新のテクノロジーをテーマとしたルパン作品だ。



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