2021.5.24 新聞記者がひとり奮闘し秘密を暴く【ランナウェイ 逃亡者】
ランナウェイ 逃亡者
評価:3
■ヒトコト感想
若いころ過激派グループで活動していたメンバーが姿を消した。30年後に元メンバーのひとりが逮捕されたことをきっかけとして、弁護士のグラントが元過激派だとFBIにバレてしまう。新聞記者のベンが独自の調査でFBIよりも先に過激派の内情を調べつくす。そして、逃亡するグラントが無実を証明するために元メンバーを探しているとわかる。
ベンが巧みな調査で、過激派の隠された秘密を明らかとする。グラントたちはFBIよりもベンの方をより恐れているそぶりすらある。いつの間にかすべてを知りつくすベン。限られたメンバーしか知らない話を、ベンが入手している。老人たちが30年も前の出来事をポツポツと語るシーンは印象的だ。
■ストーリー
1969年、ベトナム戦争反対を訴え連続爆破事件をおこした過激派グループ“ウェザーマン"。全米を震撼させFBIの最重要指名手配リストに載った彼らはその後忽然と姿を消した―。30年後、元メンバーの1人が突如逮捕される。新聞記者のベン(シャイア・ラブーフ)は、再び注目されたその事件を追ううちにある人物にたどり着く。それは、愛娘を男手1人で育てながら穏やかに生活するアメリカの模範的な市民、弁護士のジム・グラント(ロバート・レッドフォード)だった。
危険を察知し再び逃亡するジム。ベンとFBI双方からの執拗な追跡。見えてくる事件の輪郭。 30年間の逃亡の裏に隠された驚愕の真実が今、暴かれる! !
■感想
過激派グループが銀行を襲撃し警備員を射殺した。その容疑で30年間最重要指名手配犯としてリストにのっていた者たちの素性が明らかとなる。新聞記者のベンの記事がきっかけとして、FBIはグランドを追いかける。弁護士として平穏に暮らしていたグラントにFBIは迫る。
グラントは用心深く、娘を兄に預けるとそのまま姿を消してしまう。FBIがグラントを見失うと同時に、ベンは独自の調査を繰り返す。ベンの行動力がすさまじい。当時の事件の刑事にまでアポをとり、そこで刑事と過激派メンバーの関係に気づいてしまう。
ベンは過激派メンバーの内部にまで入り込んでいる。グラントが逃亡しているのは何のためなのか。それらを推理し、グラントが探す元メンバーの居所を探ろうとする。ベンの行動力により、過激派メンバー内での人間関係までも解き明かしている。
ベンは記者として、半ば相手を脅すような感じで情報を得ている。30年前の事件を調査した刑事に対しては、まさに脅しをふくめた脅迫のようなことまでしている。ベンの調査力にはグラントすら驚いている。
ラストのシーンは印象的だ。グラントは無実を証明され、ベンは過激派内部のスクープを発表せずに終える。ベンがスクープした情報は誰も幸せにはしない、ということを想像してのことだろう。元過激派メンバーたちは、当然のことながら初老となっている。
物語の鍵を握るのは初老の男女たち。ベン以外、物語の重要人物はすべて初老の登場人物たちだ。ベンの行動が事件を解決に導いているのは間違いない。FBIの捜査能力がベンに到底およばないというのが印象的だ。
ベンの調査能力は強烈だ。
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