ロード・オブ・クエスト ドラゴンとユニコーンの剣


 2018.9.20      コメディファンタジー? 【ロード・オブ・クエスト ドラゴンとユニコーンの剣】

                     
ロード・オブ・クエスト ?ドラゴンとユニコーンの剣 [ ナタリー・ポートマン ]
評価:3

■ヒトコト感想
不細工でスケベでダメな弟ができの良い兄と旅をする物語。兄ファビアスはイケメンだが、弟のサディアスは小太りで不細工。おまけにエロい。対照的なふたりがファビアスの新妻を取り戻すために、魔術師のもとに向かう。シリアスな場面の中に突如としてコメディの要素がからんでくる。それはすべてサディアスのせいではあるのだが…。

旅の道中ではモンスターに襲われたりと、さながらドラクエのようにパーティを組んで旅をしている感じだ。途中で腕の立つ女に出会い、共に魔術師を倒そうとするのだが…。あいまではグロテスクな場面が登場したりもする。ユーモアですべてをカバーしきれるほど、手放しに笑えるわけではないが、サディアスの行動は面白い。

■ストーリー
出来の良い兄・ファビアス王子と比べられては卑屈になる、不細工で傲慢な弟、サディアス王子。だが、ファビアスの新妻が結婚式当日に魔術師リザーに誘拐されてしまう。リザーを倒し、姫を救出するために兄弟は魔法のコンパスを手にユニコーンの剣を求めて旅に出る。

途中、美しい女剣士イザベルと出会った一行は彼女と行動を共にするが、旅はモンスター三昧の困難な道のり。しかもお供の騎士団の裏切りで兄のファビアスまで連れ去られてしまった!二つの月が重なる夜にリザーと姫が結ばれると伝説のドラゴンが誕生してしまう…!王国の危機を救うため、サディアスはリザーの城へ向かうが!

■感想
完璧な兄とダメな弟。定番的な流れではある。ただ、ダメな弟は卑屈になるのではなく、思うがまま自由に生きている。客観的にみると、兄よりも弟の方が気楽で自由で良い生き方をしているようにも感じられる。弟のサディアスは不細工でエロいが、本能をむき出しにした自由な生き方をしている。

美しい女剣士イザベルと出会うと、変にかっこつけたりとイザベルにモテようとしてみたり。基本的にサディアスの存在がコメディ感を高めている。兄のファビアスがそんな弟を気に入っているのがよい。

ファビアスとサディアスの冒険モノで、ふたりにはそれぞれ従者がいる。マッシュルームカットの従者と小人の従者だ。このあたりもコメディ的な動きはまんさいだが、突如としてシリアス路線になったりもする。イザベラが登場してからは、サディアスはひたすらイザベラの気を引こうとする。

共通の目的である魔術師を倒すことがあるのだが、なぜかイザベラとサディアスは仲が悪くなったりもする。それはすべてサディアスのエロさに起因しているのだが…。

魔術師リザーとの闘いは、お決まりどうり完璧な兄ではなく、ダメな弟がなぜか伝説のユニコーンの剣を手に入れ、そこからリザーを倒したりもする。基本は冒険モノであり、シリアスな雰囲気もあるのだが、根本はコメディ要素が強い。

ドラクエ的な冒険物語ではなく、最後に感動することもない。それでも、サディアスのエロさや、本人にその気がなくても、いつの間にか敵を倒していたりする偶然の要素が面白さとしてあるのがよい。ラストがハッピーエンドになるのが何より良い。

特殊な物語であることは間違いない。



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