ロード・オブ・モンスターズ


 2020.7.8      ゴジラに憧れた外国人監督の作品【ロード・オブ・モンスターズ】

                     
ロード・オブ・モンスターズ / マーク・アトキンス
評価:2

■ヒトコト感想
深海に怪物がいた。明らかにゴジラを意識したB級作品だ。深海から海に浮きあがってきたなぞの怪獣は卵をあちこちに飛び散らせ、血はマグマとなっている。驚きなのは怪獣は英語でカイジュウというらしい。堀の深い白人がカイジュウと言うのは違和感しかない。

テングという怪獣を倒す謎の方法は、謎の島にいるもう一頭の怪獣を蘇えさせることになる。これはまさにそのまんま、ゴジラ対キングギドラのようなパターンだ。怪獣のCGもなんだかヘンテコで、明らかに低予算映画的な雰囲気がある。潜水艦の中や船の中、そして遠目から映した怪獣の姿。ウルトラマンのような雰囲気を感じてしまった。もしかしたら海外のゴジラファンが、ゴジラにあこがれて映画を作ると本作のようになるのだろうか。

■ストーリー
海溝で深海採掘ロボットが消息を絶った。海洋開発会社社長のフォードと、国際海底機構のサラは、調査のため深度3400mの海底に向かう。そこで彼らが見たのは、海底火山の活動で覚醒した伝説の巨大怪獣だった。マグマをエネルギー源とし、火山を求めて陸地を目指す怪獣。目前にせまる人類滅亡の時。破滅を阻止する唯一の方法、それは《生きた山》と言い伝えられる、もう1頭の大怪獣を蘇らせ、2体を戦わせることだった…。

■感想
深海を調査していた探索ロボットが行方不明となる。明らかに深海に何かあるという雰囲気を残しつつ物語はすすんでいく。そして、深海から怪獣がよみがえる。いきなりヒトデのような超巨大な怪獣が登場するのだが、それを見た白人はKAIJYUとつぶやく。

英語でもカイジュウということに驚いた。ところどころにカイジュウという言葉がでてくることに違和感をおぼえつつ、物語は小さな探査機の中の映像と、軍艦のブリッジのみで展開される。時々登場してくる怪獣の映像で、事態の深刻さを描いている。

本作はおそらくゴジラをイメージしたのだろう。深海から登場する巨大なヒトデ型の怪獣は攻撃を受けると傷口からマグマを噴き出している。怪獣の危険性を認識しているのは探査機に乗る者たちだけ。海軍のキャプテンは自分たちの軍事力で制御できると考えている。

怪獣が陸地に向かっている。その途中では怪獣から大量の卵が陸地にまき散らされる。この卵の中からは恐竜のようなミニ怪獣が登場してくる。ミニといっても人間よりは全然でかい。さらには口からマグマまでも吐いてしまう。

ゴジラにあこがれて怪獣映画を作ってはみたが、うまくいかなかったパターンだろう。怪獣を排除するためには、謎の島に眠っている別の怪獣をよみがえらせるしかない。見ていると途中で、なんだかなぁ、と思えてくる。あまりにしょうもない映画なので、見る気をなくしてしまう。

怪獣映画が好きな人ならば、多少は我慢できるのだろうか。中途半端なCGで怪獣が描かれている。船内やブリッジなど小さな空間でのやりとりと、遠巻きから見る怪獣の映像。その繰り返しだ。

強烈な作品であることは間違いない。



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