2018.2.26 セレブ会の不倫事情 【理想の女】
理想の女(ひと) /マイク・バーカー(監督),スカーレット・ヨハンソン,ヘレン・ハント
評価:3
■ヒトコト感想
セレブが集う社交界が舞台の本作。時代は1930年代。セレブが集う社交界でロバートとメグ夫婦が物語の主役となる。一途な若妻メグが可愛らしい。夫のロバートに不倫の疑惑がかかるとそれだけで人生の終わりのように悲しむ。メグ自身がロバートの知り合いから言い寄られているからこそ、夫の裏切りにはショックを受けたのだろう。
不倫が今ほどタブーとなってはいない時代。ロバートの不倫相手と思わしきアイリーンの存在が妖艶だ。わけありなロバートとアイリーンの関係。後半になると、その衝撃的な理由が明らかになる。前半と後半でアイリーンのイメージは大きく変わってくる。最後までメグに真実が知らされないのも良い。
■ストーリー
ニューヨーク社交界の華として知られる若いメグ・ウィンダミアと夫ロバートは、セレブが集う南イタリアの避暑地アマルフィにバカンスに訪れた。そこでメグは魅惑的なアメリカ人女性アイリーンと出会う。
周囲の中傷にも負けず、奔放な恋愛遍歴を重ねてきたアイリーンと、生涯を誓い合ったひとりの夫に純粋な愛を捧ぐメグ。やがて、社交界で囁かれるアイリーンと夫の密会の噂。傷つき混乱するメグ。だが、メグは知る由もなかった。このスキャンダルの陰に自分自身の出生にまつわる秘密が隠されていたことを…。
■感想
若きセレブ夫婦であるメグとロバート。仕事人間のロバートに貞淑なメグ。理想的な夫婦のようだが、ロバートは怪しげな熟女アイリーンと密会していた。ロバートの怪しげな動きに騒がしくなるセレブ界。ロバートがアイリーンの部屋に入るのを見かけた女たちはひそひそと噂をし合う。
そして、メグ自身もロバートの行動に疑いをもち始める。前半は明らかにロバートとアイリーンは不倫関係にあるようにしむけている。アイリーンはとんでもない悪女で、ロバートがたぶらかされているという流れだ。
アイリーンのことを噂し合うセレブ界。なぜか男よりも女の方が悪者になるのが不思議だ。メグ自身も、ロバートの知り合いから言い寄られている。そこはしっかりと線引きしているメグだが、ロバートの不倫が明らかになると…。メグの揺れ動く心がわかる。
アイリーンに対する憎しみよりもロバートに裏切られたという悲しみの方が強いのだろうか。ロバートがはっきりとアイリーンとの関係をメグに言えないのには、理由がある。その理由こそが本作のメインなのだろう。
後半ではアイリーンとメグの衝撃的な関係が明らかとなる。そこからメグの誤解はさらにヒートアップし離婚するとまで言い始める。この時代に女が離婚するということには重大な意味がある。
セレブの生活は当然できなくなり、路頭に迷う可能性すらある。アイリーンの結婚話もご破算となり、すべてが悪い方向へとすすむかと思われた時…。このラストの流れは最高だ。メグはロバートへの気持ちを思いだし、アイリーンは全てを諦めたはずが…。
アイリーンとメグの関係性の衝撃が本作のすべてだろう。
おしらせ
感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp