リピーテッド


 2018.7.10      朝起きたら全てを忘れる記憶障害 【リピーテッド】

                     
リピーテッド [ ニコール・キッドマン ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
クリスティーンが目を覚ますと、目の前には知らない景色が広がっている。眠ると記憶が消去されるという特殊な記憶障害を負った女クリスティーン。目が覚めると夫がクリスティーンの状況を事細かに説明してくれる。何も知らないクリスティーンは夫の言うことを信じるのだが…。

医師と名乗る男からの電話や、クリスティーン自身が録画したハンディカメラで自分を映した映像など、物語はミステリアスな方向へと流れていく。クリスティーンの状況はすさまじい。目が覚めるとすべての記憶がなくなっている。自分だけを信じるクリスティーンが真実を探すためにあらゆる手段を講じる。医者が怪しいのか、それとも夫が怪しいのか…。状況は謎めていくばかりだ。

■ストーリー
ニコール演じる主人公クリスティーンは、毎朝目覚める度に前日までの記憶が失われ、1日しか記憶が持たないという特殊な記憶障害を負っていた。

献身的に尽くす夫(コリン・ファース)に支えられ暮らすクリスティーンの元に、ある日、医師を名乗る男“ドクター・ナッシュ"(マーク・ストロング)から1本の電話がかかってくる。夫には内緒でその医師の診察を受けていると聞かされたクリスティーンが目にした、信じられない事実とは…。

■感想
特殊な記憶障害により、朝目覚めるとそれまでのことをすべて忘れているクリスティーン。夫に言われるがままに過ごすのだが…。医師から電話が入り、自分が録画した映像を見ることになる。自分が告白している内容から、真実を突き止めようとする。

1日ですべての記憶が消えてしまうのだが、毎日夜にそれまで調べたことを録画することで次の日に記憶を引き継ぐことができる。自分が今までどのようなことをしてきたのかわからないのは強烈だ。毎朝目覚めるとそれまでの記憶がないのは恐怖でしかない。

クリスティーンは夫と医師のどちらを信じてよいのかわからなくなる。また、自分の友達に連絡をして何が真実かを見極めようとする。クリスティーンが真実を探し出す物語だ。誰かがクリスティーンをだますために意図的にうそをついている。その誰かがクリスティーンはわからない。

観衆はしだいに怪しげな人物を探り当てようとする。その結果として、クリスティーンは真実に近づくことができるのだが…。クリスティーンが真実を見つけ出す過程が本作のピークなのだろう。

クリスティーンが発見した真実は、にわかに信じることはできないだろう。強烈な状況であることは間違いない。夫と思われていた男は、実は夫ではなかった。そして、クリスティーンがたどり着いた真実は強烈だ。結局のところクリスティーンの状況は不幸でしかない。

夜眠る前には、明日の朝にはすべての記憶がなくなっているという恐怖感はすごい。真実にたどり着いたとしても、録画し続けることが必須となっている。真実を知らずに記憶が常に新鮮の状態の方がクリスティーンにとっては幸せかもしれない。

すさまじい記憶障害の状況だ。



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