リベンジ・トラップ 美しすぎる罠


 2019.5.7      強烈なサイコパスだ【リベンジ・トラップ 美しすぎる罠】

                     
リベンジ・トラップ/美しすぎる罠 [ ロザムンド・パイク ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
ゴーンガール」のロザムノド・パイクが主演のサイコサスペンス。ロザムンドはゴーンガールと同様にサイコな女を演じている。見た目は美しいが、眉毛の関係か常に驚いたような表情をした女優だ。サイコな役をやらせたらピカイチだろう。レイプされたミランダが、レイプ犯の男を刑務所に尋ね親しくなる。

ミランダの本心がわからない。レイプで激しいショックを受けたはずが、なぜ犯人に近づくのか。父親を含め、観衆たちもミランダの奇行に意味がわからなくなる。レイプ犯ですらよくわからなくなっている。タイトルにあるように、ラストで復讐を果たすのだが、それまでの助走に比べると復讐パートが短いため、どうにも消化不良に感じてしまう。そこまでの準備が入念すぎる。

■ストーリー
ある日、自宅を訪ねてきた謎の男にレイプされてしまった看護師のミランダ。心身に傷を負った彼女は退院後、刑務所に収監されたレイプ犯に手紙を送り続ける。しかし、手紙は封が開けられぬまま全て返送されてくるのだった。そこでミランダは、男の元へ面会へ行くことに。ワンピースに着替え、綺麗にメイクをし、何度も男に会いに行くミランダ。次第に2人の距離が縮まる中、遂に男が出所することになるが…。

■感想
看護師のミランダがレイプされ、その男に復讐する物語だ。ただ、レイプされ強烈な精神的ショックを受けたはずが、なぜか着飾り刑務所にレイプ犯を面会しにいったりもする。レイプ犯はその状況に困惑するが、最終的にはミランダが自分に気があると思いこみ、家にまで行ったりもする。

ミランダの父親は、ミランダが犯人を家に呼び、家の修理をさせていることに激怒する。いったい何がしたいのか。それは、誰もが思うことだろう。ミランダの気持ちは誰も理解できない。

ミランダは看護師としての仕事に満足していない。同僚とも表面上はうまくいっているのだが…。仕事での満たされないストレスが、最後に大爆発する。レイプされ人生のどん底に落ち込んでからどのようにして復活するのか。

嫌なことから目を反らし、セラピーに通い続けるのか、それとも…。ミランダは逃げるのではなく立ち向かうタイプだったということだ。だとしても、ミランダの選んだ方法は常軌を逸している。レイプ犯を油断させ、ミランダが気があると思わせておきながら、最後に大きな復讐をする。

ラストでミランダの復讐が描かれるのだが、あまりにも消化不良だ。それまで丁寧に描いていたミランダとレイプ犯との関係性が、ここにきて爆発する。今までのストレスがここで解消されるはずなのだが、どうにも弱い。十分激しい復讐なのだが、もっと絶望的な雰囲気を表現してほしかった。

すんなりとレイプ犯がミランダに捕まり、拷問を受ける。もっと希望があり、それがぶち壊されるなどの山あり谷ありがレイプ犯側にないと、あっさりとした復讐と感じてしまう。

主演女優のサイコパス感がすばらしい。



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