リーピング・ラスベガス


 2021.9.9      アル中に未来はない【リービング・ラスベガス】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
脚本家のベンがアル中となり、何もかも投げ捨て死ぬためにラスベガスにやってくる。そこで出会った娼婦のサラとの物語だ。ベンのアル中具合はすさまじい。車に乗りながら酒瓶を片手にラッパ飲みをしている。隣に白バイが来たときだけ酒瓶を隠すが、いなくなるとすぐに飲む。死ぬために飲んでいるという表現が似合う飲み方だ。

サラと出会い、お互いが惹かれあうのだが…。うまくいくのは最初だけ。アル中のベンを面倒見るのはサラには荷が重すぎたのだろう。ダメなふたりがお互いの傷を舐めあい、最後には崩壊していく。アル中の恐ろしさというのが伝わってきた。突然切れて暴れだす下りは恐ろしすぎる。吐きながら決して飲むのをやめないベンはすさまじい。

■ストーリー
アルコール依存症で仕事を失い、妻子にも逃げられた脚本家のベンは、死ぬまで酒を飲み続けようとラスベガスにやって来る。そこで知り合い、互いに惹かれ合った娼婦サラと、ベンは一緒に暮らし始めるが、酔った彼の起こすトラブルのため、2人は追い詰められて行く…。

■感想
妻子にも逃げられ、どん底状態のベン。酒に逃げ続けアル中街道まっしぐらのベンが行き着いたのはラスベガスだった。ラスベガスのイメージとしてはカジノだ。たとえアル中であろうと、行儀よくカジノをする分には問題ないのだろう。そんなベンがラスベガスで娼婦のサラと出会う。

サラは元締めの男から虐待をうけつつも、自分の存在意義として娼婦を続ける。そして、ベンと出会う。ベンはサラに対して手を出すことなく、会話でけで一晩過ごしてしまう。ここからサラはベンに惹かれていくことになる。

サラとベンは最初は仲睦まじい関係となる。アル中のベンも最初は正気をたもっている。サラが料理をするのだが、その料理にはほとんど手を付けない。酒ばかり飲むベンに対してさすがに心配になるサラ。アル中と付き合うことは、それだけで未来が崩壊しかないのは明らかだ。

カジノで楽しく過ごすサラとベン。突如としてベンが切れて暴れ始め、カジノを出入り禁止となってしまう。アル中が突然切れるのは恐ろしい。ベンといても幸せにはなれないと、このあたりでサラが気づき始める。

ベンはひたすら崩壊へと向かっている。アル中のため酒を手放さない。ついにはその辺の娼婦を部屋に連れ込んでしまう。ベンと娼婦がベッドにいる姿をサラは目撃してしまう。ベンにとってはあまり意味はないのだろう。もうこのあたりになると、ベンにまともな思考回路があるのか疑問に思うほど壊れている。

体をボロボロにし、キッチンで吐きながらも、手にするのは酒瓶だ。吐いたあとも酒を飲む。体が常に震えている状態だ。アル中の恐ろしさばかりが強く印象に残っている。

アル中の恐怖のみが頭にこびりついている。



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