レヴェナント 蘇えりし者


 2021.2.21      生き残るために肉を生で食らう【レヴェナント 蘇えりし者】

                     
レヴェナント:蘇えりし者[ レオナルド・ディカプリオ ]
評価:3

■ヒトコト感想
毛皮ハンターの物語だ。ガイド役のグラスが灰色熊に襲われ重傷を負う。やむを得ずグラスを置いていくことを決断するのだが…。グラスが雪深い山の中で瀕死の状態で一人残される。そこから息子を殺された恨みだけを燃料として必死に生きようとする物語だ。クマに襲われボロボロの状態のグラスが、生きるために執念を燃やす。

強烈なのは、食料を手に入れるために必死になる場面だ。動物が食い散らかした草食動物の死骸から骨についた肉をこそぎとって食べる。生肉をむしゃむしゃ食べるシーンは強烈だ。グラスはサバイバル能力に長けており、生きるための方法を知りつくしている。そして部隊に追いつき、息子の仇をとるために動きだす。。。強烈な物語だ。

■ストーリー
1823年、毛皮ハンターの一団はアメリカ西部の未開拓地を進んでいた。隊長のヘンリーを先頭に、ガイド役のヒュー・グラスとその息子のホーク、そしてグラスに対して敵意を抱いているフィッツジェラルドたち一行だったが、ある時、先住民に襲撃され多くの犠牲者を出す事態に。生き残ったグラスたちは危険な川を避け、船を捨てて陸路で砦に戻ろうとするが、グラスは巨大な熊に襲われて瀕死の重傷を負ってしまう。

隊長のヘンリーは余命わずかに見えるグラスを残して行くことを決断。息子のホーク、金に釣られて居残ることにしたフィッツジェラルド達にグラスの最期を看取るよう命じるが……。

■感想
冒頭は毛皮ハンターの一団と現地のインディアンたちの争いがメインに描かれている。ガイド役のグラスは、あたりの地形をすべて把握している。インディアンに襲撃された際にも、うまく逃げおおせるのだが…。運悪く熊に襲われ重傷を負ってしまう。

負傷したグラスを連れて帰ることができないと判断した隊長のヘンリーは、フィッシュジェラルドにグラスの最後をみとるように命令する。グラスの息子のホークも残るのだが…。グラスを邪魔者と判断したフィッツジェラルドはホークを殺害しグラスを見捨てて隊に戻ってしまう。

グラスは死地の淵から戻ってくる。立ち上がることさえできなかった男が、少しづつ這って動き出す。水を飲んでも喉の傷口から水が漏れてしまうため、火で傷を焼いて傷口をふさごうとする。とんでもないサバイバルだ。

まともに歩けない状態で、這いながら前に進み小さな虫や草を食べて生きながらえる。当然ながら周りは雪に包まれている。普通に健康体であっても生き抜くことが難しい環境ではあるが、グラスはひたすら生き続ける。この執念は息子を殺された恨みによるものだろう。

途中で、ひとりのインディアンに出会い助けてもらう。ここでグラスとインディアンはヌーと思われる動物の腹の中で肝臓のようなものを生でむしゃむしゃと食べている。生命を維持するために食べる行為そのものだ。

仲間のインディアンが殺されたり、白人の部隊から馬を奪い取ったりしながらボロボロのグラスは部隊にたどり着く。そしてフィッツジェラルドへの復讐を達成する。雪深い山の中で、土地勘のあるグラスの追撃から逃れることは誰もできない。

グラスの生きる執念の物語だ。



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