リーサル・ソルジャーズ


 2022.1.22      賞金稼ぎたちのプロフェッショナル感がすばらしい【リーサル・ソルジャーズ】

                     
リーサル・ソルジャーズ [ マイロ・ギブソン ]
評価:3.5

■ヒトコト感想
強烈なリアル感にあふれている。元ネイビーシールズのジャックがCIAからテロリストの暗殺を請け負う。賞金稼ぎの類なのだが、CIAと言えども油断できない。テロ組織のメンバーと取引をして真のターゲットを殺害するために賞金稼ぎが切られるなんてことは日常茶飯事らしい。ジャックは他2人の仲間と共にテロリスト暗殺を狙う。

ジャックや仲間の、まさにこれぞ現場で鍛えたノウハウというちょっとした所作がすばらしい。相手のアジトに入る際のちょっとした合図など、危険があるかないか、味方の肩に手をあててターゲットを射程におさめるなど手練れ感がすさまじい。物語としてはCIA担当者と騙し騙されの関係が続き、仲間も死んでいく。賞金稼ぎの悲哀のようなものを感じずにはいられない。

■ストーリー
元ネイビーシールズのジャック。現在は、諜報機関から依頼を受けテロリストを狙う賞金稼ぎ。世間からは存在してないとされ、使い捨て覚悟の仕事を請け負う。CIAのリーからある依頼を受けたジャックはロンドンに向かう。その依頼とは、大統領による暗殺指令リストのトップにいる元諜報員で国際テロ組織のボスの暗殺と核兵器売買の阻止。ジャックは機密裏に結成されたチームで任務を始動するが、情報がなぜか相手に漏れていて絶体絶命の危機にさらされる――

■感想
冒頭、ジャックがそのプロフェッショナルぶりを見せる。強固に警護された人物を鮮やかな手並みで殺害している。車のロックがかかり防弾ガラスで囲まれた車の中に閉じ込められる要人。ジャックが近づくと一瞬だけロックが解除され、その瞬間にドアを開け銃を撃ち込む。

次のタイミングではまた車がロックされ護衛などは車から出ることはできない。プロ中のプロであるジャックが同じく賞金稼ぎのプロたちと共にCIAからの依頼でテロリストを殺害しようとする。

テロリストの中にはジャックの元同僚がいた。手ごわい相手だが、ジャックは戦うことを決意する。プロ同士の戦いはひりつくものがある。相手の方が戦力が整っているのだが、賞金稼ぎたちは恐れることがない。仲間は次々と死んでいく。

そんな中で、元同僚を追い詰めるのだが…。ここでCIAの担当者が元同僚にアクセスし、そこでテロリストを殺すことを条件として資金を提供すると話をする。ジャックからすると、まさかCIAが元同僚と繋がっているとは思わないので、罠にはまってピンチに陥ってしまう。

ラストは元同僚を追い詰めることに成功するジャック。仲間の犠牲の上で成り立つ作戦だったのだろう。CIAに裏切られたと知り、怒りを覚えながらもプロとして元同僚をしっかりと始末する。そして、CIAの担当者はテロリストの殺害に成功するのだが、死亡してしまう。

ジャックだけがプロとして生き残っている。テロリスト側の視点もあり、それぞれが自分の信念のために動いている。CIAの担当者にしても自分の父親がテロリストに首を斬られ殺されたことを恨んでの行動となっている。

賞金稼ぎたちのプロフェッショナルな所作がすばらしい。



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