ラ・ラ・ランド


 2019.3.17       理想的なラストの恋愛物語 【ラ・ラ・ランド】

                     

評価:3
ラ・ラ・ランド スタンダード/ライアン・ゴズリングブルーレイ
■ヒトコト感想
冒頭の高速道路でのダンスシーンは圧巻だ。渋滞した車の列から飛び出す人々。そして踊り続ける。物語はミュージカル風ではあるが、そこまでミュージカルの要素は強くない。

自分の店をもつことを夢見るピアニストのセブと、女優を目指すミアの単純な恋愛物語だ。それぞれがお互いの夢を語り合い、中盤ではセブだけが夢とはかけ離れた状態だが成功をつかもうとする。そして、反発するミア。お互いの夢が叶わない状態のままギクシャクするのだが…。最終的にはそれぞれが夢を叶え、ミアは別のパートナーを引き連れ偶然セブの店にやってくる。結果的にはよかったという流れなのだろう。ミュージカルとしての要素よりも、テンポよい展開がよいのかもしれない。

■ストーリー
夢を叶えたい人々が集まる街、ロサンゼルス。映画スタジオのカフェで働くミアは女優を目指していたが、何度オーディションを受けても落ちてばかり。ある日、ミアは場末の店で、あるピアニストの演奏に魅せられる。彼の名はセブ(セバスチャン)、いつか自分の店を持ち、大好きなジャズを思う存分演奏したいと願っていた。

やがて二人は恋におち、互いの夢を応援し合う。しかし、セブが店の資金作りのために入ったバンドが成功したことから、二人の心はすれ違いはじめる……。

■感想
ロスで夢を追いかけるふたりの男女の物語が描かれている。ミュージカル調ではあるが、そこまでミュージカルの印象はない。セブは気難しいピアニストで、自分の演奏に誇りをもっている。お決まりの曲を弾き日銭を稼ぐことをよしとしない。

ミアは端役でもよいからとオーディションを受けまくるが、結果がでない。そんなくすぶり続けるふたりが出合い恋をする。お互いの夢を語り合う場面は、まさに定番的な流れなのだろう。そこから、セブがあるバンドのメンバーになったことでミアとギクシャクし始める。

ミアはいつまでたっても女優として目がでない。対してセブはバンドに参加したことで成功し始める。ここでミアがセブに対して夢を捨てたのかと言う。この場面は、ミアがどのような心境なのか人によって感じ方が分かれるだろう。

セブの成功をねたみ、本当の夢とは違うと言いたいのか。ミアが自分がくすぶっていることにイラだちのようなものすら感じているように思えた。セブがそのものずばりをミアに告げるのはやりすぎだが…。その後のミアはひとり芝居でも散々な目に合うことになる。

その後、ミアは女優として成功し、セブはバンドを離れる。ミアとセブはどこでボタンの掛け違いがあったのか。それぞれは悪くないし、結末としてはお互いはよかったと思う。ただ、観衆はミアの隣にいるのはセブであってほしかったと思うのだろう。

自分の場合は、セブとミアは最終的には別れた方が良いと思った。ミアの仕事を理解した優しそうな夫がミアの隣にはいる。セブは自分の店を持ち満足する。お互いが夢を叶え、相手も成功していることを知りベストなラストだと思った。

ミュージカルというのを忘れて見入ってしまった。



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