ライオン 25年目のただいま


 2020.2.11      インドの迷子が25年ぶりに故郷に帰る【ライオン 25年目のただいま】

                     
「LION/ライオン 25年目のただいま 」
評価:3

■ヒトコト感想
実際の出来事を描いた作品。インドで生まれたサルーが誤って電車に乗り込んでしまい、そこから大都市に迷いこむ。サルーはホームレスとなり、最終的にはオーストラリアの裕福な夫婦に養子として引き取られることになる。サルーは年齢的には3歳か4歳だろう。そんな子供がインドの都会のど真ん中に置き去りにされる。そこから運よく養子に拾われたからよかったものの。。

野垂れ死んだりさらわれて奴隷のように扱われる可能性すらあったのだろう。成長したサルーは故郷のことを突然思い出し、自分が迷子だったということに気づく。そして、わずかなヒントから故郷を探し出す。エンドロールでは実際の映像を交えながら強烈な物語の締めくくりとしている。

■ストーリー
オーストラリアで幸せに暮らす青年サルー。しかし、彼には隠された驚愕の過去があった。インドで生まれた彼は5歳の時に迷子になり、以来、家族と生き別れたままオーストラリアへ養子にだされたのだ。成人し、自分が幸せな生活を送れば送るほど募る、インドの家族への想い。人生を取り戻し未来への一歩を踏み出すため、そして母と兄に、あの日言えなかった“ただいま"を伝えるため、彼は遂に決意する。「家を探し出す―」と。

■感想
インドの田舎で石炭を盗み取り生活していたサルー。ひょんなことから電車に乗り込んでしまい、インドの大都会へと連れてこられてしまう。3歳か4歳の子供が、人であふれるインドの都会で独りぼっちとなる。サルーの状況はすさまじい。

人さらいのような者たちから運よく逃げ切ることができたサルー。普通に考えると野垂れ死んでもおかしくない状況だろう。サルーは幸運がかさなったことでオーストラリアの裕福な夫婦の養子となる。ここからはサルーの幸せな人生が始まるのだが…。

成長し大人となり何不自由ない生活を続けるサルー。彼女もできて幸せなのだが、ここでふとしたきっかけで自分が迷子であったことを思い出す。突然フラッシュバックする幼いころの記憶。かすかな手がかりを頼りに自分のルーツを探し出そうとする。

Googleのストリートビューを使って探そうとする。当時の電車のスピードからおおよその距離を割り出し、周辺の駅をしらみつぶしに探す。当然ながら、育ての親には真実を告げることができない。なぜあえて、と誰もが思うのだが、それは本人にしかわからないことなのだろう。

サルーが故郷を見つけ出す場面は感動的だ。ただ、サルーがイケメンすぎて、他のインド人と明らかに容姿が違うのが気になった。実際の映像を見ると、もっとインドよりな顔をしていたのだが…。物語としては母親だけでなく、近所の人もサルーのことを覚えていたりと感動的なシーンが続く。

田舎だからこそ、子供が行方不明となる衝撃的な事件なだけに、皆の印象に残っていたのだろう。3歳から突然30前の男に成長した息子が帰ってくる。そこから、育ての親か生みの親か、どちらと生活したのかが気になるところだ。

エンドロールの実際の映像は衝撃的だ。



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