パターソン


 2019.9.19      朝起きてバスを運転し家に帰る日常【パターソン】

                     
パターソン [ アダム・ドライバー ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
ごく普通の平凡なバスの運転手が過ごす日常。たわいのない日常だが、時にちょっとしたハプニングや変化はある。物語は基本的にパターソンの日常が描かれている。最後までそののんびりとした雰囲気は変わることはない。何か衝撃的なオチがあるわけでもない。ラストには日本の永瀬正敏が出演していたりする。

パターソン自身が詩を書くことを趣味としている。繰り返される日常の中で、何気ない日常に幸せを感じる。物語にハードな結末や大どんでん返しを期待している人には楽しめないだろう。毎日バスに乗り家に帰り妻と過ごす。犬の散歩をする途中でバーに寄り一杯飲む。それだけを繰り返す日々。詩を出版するだとかの野望があるわけでもない。なんでもないごく普通の日常が描かれている。

■ストーリー
妻にキスし、バスを走らせ、愛犬と散歩する、いつもと変わらない日々。それは美しさと愛しさに溢れた、かけがえのない物語。ニュージャージー州パターソンに住むバス運転手のパターソン(アダム・ドライバー)。彼の1日は朝、隣に眠る妻ローラ(ゴルシフテ・ファラハニ)にキスをして始まる。

いつものように仕事に向かい、乗務をこなす中で、心に浮かぶ詩を秘密のノートに書きとめていく。帰宅して妻と夕食を取り、愛犬マーヴィンと夜の散歩。バーへ立ち寄り、1杯だけ飲んで帰宅しローラの隣で眠りにつく。そんな一見代わり映えのしない毎日。パターソンの日々を、ユニークな人々との交流と、思いがけない出会いとともに描く、ユーモアと優しさに溢れた7日間の物語。

■感想
起きると隣に眠る妻の寝顔を見る。弁当を持って出勤するパターソン。そして、バスを運転する。家に帰ると妻と食事をし、犬の散歩に出てバーで一杯だけビールを飲む。ごく普通の日常の中でパターソンは感じたことを詩としてノートに書き綴る。

日常の中にはちょっとしたトラブルもある。バーでパターソンが飲んでいると恋人と別れたくない男がバーに乗り込んでくる。女に連れなくされ周りから同情されるのだが…。ついに男は銃を持ちだして女を殺して自分も自殺しようとする。なんて出来事も、日常のちょっとしたスパイスでしかない。

パターソンが毎日運転するバスにトラブルが発生する。電気系統のトラブルでバスが動かなくなる。突然のことで一瞬混乱するパターソンだが…。その後はごく普通の日常へと戻っていく。誰もがバスのトラブルを心配し、パターソンのバスが爆発するのでは?と考えてしまう。

平穏な日常の中ではちょっとした変化は周りの格好の話のタネになる。パターソンは詩を書くことを楽しみとし、落ち着いた日常を過ごしているのだが…。そこに大きなトラブルが舞い込むことになる。

夫婦で出かけている時にパターソンが詩を書き留めていたノートを飼い犬にボロボロに破られてしまう。跡形もなく粉々にされたノート。妻は大いに悲しむのだが、パターソンの表情からはどのような感情なのか読み取ることができない。

今まで散々妻からは詩をどこかに売り込めと言われてもその気がなかったのだが、すべての詩が無くなったとわかると、そのショックは相当なものなのだろう。パターソンは一見無表情なため何を考えているかわからない。突然爆発しそうな表情にも見えてくる。

パターソンの平凡な日常を描いて物語は終わっている。



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