パラノーマル・アクティビティ


 2019.10.27      ずっとベッドを見下ろす女【パラノーマル・アクティビティ】

                     
パラノーマル・アクティビティ
評価:2.5

■ヒトコト感想
古くは「ブレアウィッチプロジェクト」がこの手の作品だった。ビデオカメラの映像を通して、そこで何が起こっていたかが語られる。一瞬でも本当に起きたことなのでは?と思わせることができれば成功なのだろう。平凡な一軒家で起きる不思議な出来事。カップルの男がひたすらカメラを回し、その正体を見つけ出そうとする。

基本はポルターガイスト現象を映しつつ、この家に何が起きているのかを探る物語だ。ビデオカメラを通して奇妙な現象が映し出される。ただ最後まで恐怖の元凶が現れることはない。だからこそリアルなのかもしれない。家の中で常にカメラを回し続ける違和感を、男が心霊現象を解明するという流れにより取っ払っている。

■ストーリー
平凡な一軒家で幸せに暮らす若いカップル。しかし毎晩寝付いた後に家の様子がいつもと変わっていることに気づく。少女の頃から不可思議なことが起こり続けているケイティは、その原因が自分にあるのではないかと感じていた。彼女の恋人であるミカは自分達の家に起こっている“何か”を突き止めるため、生活の一部始終をビデオカメラで撮影することにする。真夜中、2人が眠りについた後、何か起きているのか―。ビデオには衝撃の映像が映っていた・・・。

■感想
ビデオカメラの映像だけで構成された作品。平凡な一軒家で巻き起こる心霊現象。序盤では何が起こるのか?というワクワク感が続いてくる。寝室の扉が勝手に開いたり、床に白い粉をまいておくと朝起きるとそこには何か足跡があったり。ビデオカメラからは普段の仲睦まじいカップルの映像もある。

ところどころに不安をあおるような描写もある。中盤までで最も強烈なのは、足跡をたどっていくと天井の板が外れており、いかにもそこに何かがいると思わせる場面だ。

ビデオカメラの映像の粗さと不自由さがリアルさを演出している。夜中に女が起きだして、ずっと1つの場所に立ち続ける映像は、なんてことないのだが恐ろしい。心霊研究者が家にやってきた瞬間に、拒否されているからと家から逃げ出したりもする。

ここまでの状況になったらさっさと逃げだせばよいのにと思うのだが、男の方は律儀にカメラを回し続ける。そしてついには女は寝ている時に両足を引っ張られ、そのままどこかに連れ去られようとする。究極に恐ろしい。

ラストでいかにもこれらがすべて実際に起こったことのような流れとなる。まぁ、すべて演出だとして、最後まで恐怖の元凶の正体がわからず、恐怖をあおるだけあおり、なんの種明かしもない。

そもそも内容的にはただ男女が怖がっているだけ。ビデオカメラの映像という特殊な状況なだけに恐ろしさはあるが、どうしても謎解きを求めてしまう。このまま家から一歩もでずに終わってしまうとは思わなかった。そのままカメラの映像を使い謎解きまで行えばかなり恐ろしかったことだろう。

ラストは消化不良だ。



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