オペレーション・ダンケルク


 2019.11.27      敵司令官のプラトーン的な死に方【オペレーション・ダンケルク】

                     
オペレーション・ダンケルク
評価:2

■ヒトコト感想
史上最大の救出作戦らしい。実際に実行された作戦をベースにして描かれているのだろうが…。史上最大とは程遠い内容となっている。ナチスの包囲網なんて映像はほぼない。少数のナチス軍が追いかけてくるだけ。救出するのはフランス人の女ひとり。イギリス軍の数人が、救出に向かうだけ。なんとも小規模な作品となっている。

ダンケルクというタイトルからは想像できない規模になっている。本作のメインは、逃亡の中で追いすがるドイツ軍から機転を利かせて様々なアイデアによりうまく逃げ続けるという部分だ。強烈なインパクトはないのだが、そこにいたるまでには様々な状況がある。ダンケルクというタイトルからすると、どうしても期待してしまう。

■ストーリー
1940年。フランス・ダンケルクでは史上最大の救出作戦が行われていた。プラマー大佐が率いる部隊も、ダンケルクからの撤退を余儀なくされていた。ナチスの包囲網が迫る中、プラマー大佐からキャロウェイ中尉に指令が下る。それは、ドイツ人の科学者を基地まで連れてくること。その科学者は、ナチスを裏切り機密を連合軍に伝えようとしていたが、既にドイツ軍に囚われていたのだった…。

■感想
建前上はダンケルクという史上最大の救出作戦の一部ということなのだろう。ブラマー大佐率いる部隊が、ドイツの科学者から秘密を口頭で伝えられたイギリス人の女性を救い出すということだ。いかにも小規模な部隊同士の対決となっている。

ドイツ軍に周りを包囲されたという流れではあるが、見た目上は包囲というほどドイツ軍は存在していない。5、6人のドイツ軍たちに追われ、3,4人のイギリス人とフランス人の女が逃げ続ける。いかにもな流れとなっている。

プラマー大佐一行は森の中を抜け逃げようとする。そこで部下のひとりが罠にかかり地雷トラップにはまってしまう。足を少しでも動かすと爆発する。地雷の線を切ると別の地雷が爆発する。どうしようもない状態だがプラマー大佐は男気を見せて部下にタックルして部下を地雷から救う。

その結果、プラマー大佐自身が足を負傷してしまう。その他にも負傷した者が最後までドイツ兵をひきつけながら、ライフルで敵を撃ち続けるシーンなど、ある意味、戦争映画では定番の流れが描かれている。

ラストはフランス人の女が機密を伝えるかどうかにかかっている。プラマー大佐たちが人質にとられ、絶体絶命のピンチに陥ると…。そこでイギリス軍の助けがやってくる。ここで戦闘機により地上のナチス兵たちは殺されていく。

ただ、この場面がいかにも同じエキストラたちが次々と撃たれているように見えてくる。常に画面には5,6人しかナチス兵士はいない。唯一キャラ立ちしているナチスの司令官は、どこかで見たことのあるプラトーン的な死に方をする。

タイトルの期待値からすると、見てがっかりすることは確実だろう。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp