2020.4.12 女の複雑な嫉妬心【女と男の観覧車】
女と男の観覧車
評価:3
■ヒトコト感想
ウッディーアレンが監督をした作品なだけに、小粋な会話がメインなのかもしれない。再婚者同士の夫婦に、父親の実の娘が離婚して戻ってきた。夫がギャングのため、夫の影響で命を狙われたからだと。。。娘と義理の母親の恋愛的な嫉妬がメインの作品だ。海岸で監視員のバイトをしているミッキーを義母と娘で取り合う形だ。
義母のジニーは、娘に対してミッキーと付き合っていることは内緒にしている。このことがジニーのイライラ加減を増幅させている。実の息子が放火の癖があるなんていう特殊な状況だけに、親子間はギクシャクしてくる。娘がギャングから狙われていると知りつつ、恋のライバルと思い、母親はどのような行動にでるのか。。ラストの流れは切なくなる。
■ストーリー
時は1950年代、ジニーは遊園地にあるレストランで働いている。再婚同士で結ばれた、回転木馬の操縦係を務める夫のハンプティ、そして自身の連れ子と暮らしている。実は彼女は夫に隠れて、海岸で監視員のアルバイトをしているミッキーと付き合っていた。平凡な毎日に失望していたジニーは、ミッキーとの未来に夢を見ていた。だが、音信不通になっていたハンプティの娘キャロライナが現れたことから、すべてが狂い始める─。
■感想
再婚したジニーは平凡な毎日にイラついていた。そこで出会ったのが若くて魅力的なミッキーだ。夫がいながらミッキーと不倫を続けるジニー。夫と別れミッキーとの結婚までも考え始めたころ、都会から若く美しい娘が帰ってきた。
ギャングに狙われてるからかくまってほしいとのこと。実の父親はこの娘が自立するために教育費を援助しようとする。義理の母親であるジニーは実の息子に金をかけてほしいと考える。ここで息子の問題も明らかになる。息子は方々で放火を繰り返す問題児だった。ジニーのイライラのタネはここにも転がっていた。
ミッキーと蜜月の日々を過ごしていたところ、娘とミッキーが出会ってしまう。ここからジニーの例えようのない嫉妬の日々が続くことになる。ジニーは娘にミッキーと付き合っているとは言えない。不倫していることは秘密だからだ。
娘は楽しそうにミッキーとの出会いを語る。ミッキーと付き合いたいと相談してくる。ジニーは板挟みになる形で困惑することになる。ミッキーに八つあたりしてみたり。。。ミッキーからしたら若い女に目がいく行くのはしょうがないという気持ちがあるのだろう。
ミッキーと娘とジニーの三角関係。そこに夫と息子の問題も含まれていく。ジニーのヒステリックな行動は、無関係な他者を圧倒する勢いがある。ジニーの悩みは尽きることがない。いずれ娘がミッキーと付き合うことになる。自分は負けると覚悟しているような。。。
ある日、ギャングが娘を見つけ出したことをジニーは知る。とっさに娘に電話をかけようとするのだが…。なんとも悲しい流れだ。一度歯車が狂いだすと、そこから相手の気持ちを引き戻すのはむずかしい難しい。
女の複雑な嫉妬心が描かれて作品だ。
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