オーシャンズ8


 2020.8.29      女版オーシャンズ【オーシャンズ8】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
「オーシャンズ」シリーズが男たちでの夢の共演であったとしたら、本作はその女版ということだろう。作中でもオーシャンズ11のリーダーが旦那だったという描写もある。それぞれの専門家が集まり、ダイヤモンドを盗みとろうとする。

綿密な計画を立てたとしても、実行時にはさまざまなアクシデントが起こる。それを臨機応変に対応しつつ、最後には自分をはめた男への復讐までもおまけでやってしまう。個性豊かな出演者は、あえてそうしているのだろう。アジア系やインド系あり。すべてがうまくいき、皆が痛快な気持ちになれることは間違いない。激しい銃撃やアクションはなく、ひたすらハイテクとタイミングと技術ですべてを乗り切っている。予定外のことすら利用しているのがすばらしい。

■ストーリー
5年と8か月と12日。それだけの年月を費やして練り上げられたのが、デビー・オーシャン(サンドラ・ブロック)の名高き犯罪人生においても最大の強盗計画だった。実行に移すためには裏稼業の元相棒ルー(ケイト・ブランシェット)や専門家の一団など、その道を極めたプロ中のプロたちが必要となる。

ターゲットである1億5,000万ドル相当のダイヤモンドはその年の目玉イベント“メットガラ"で、世界的な有名女優(アン・ハサウェイ)の胸元を飾る予定になっていた。計画に抜かりはないが、潜入から脱出まで流れるようにスムーズに実行しなくてはならない――それも全世界が見つめる中で。

■感想
オーシャンズ11のリーダーである男の妻であるデビーオーシャンが主人公の物語だ。出所したデビーは、巨大なダイヤモンドの強奪計画に参加する。人生最大の計画で、成功させるために各種の専門家たちを集め計画をたてる。

まず、すさまじいのはハッカーの存在だ。あらゆる手段を使い、監視カメラの死角を見つけ出す。メガネでダイヤモンドのデータを遠隔地から収集し、そのデータを使ってそっくりな偽物を作りあげる。このハッカーが存在しなければ、まったくうまくいかなかった計画だろう。

デザイナーがドレスをデザインし、それに合うアクセサリーとして巨大なダイヤモンドのネックレスを借用する。ちょっとした隙でダイヤモンドを入れ替える。実際に計画がスタートすると、さすがに首元から巨大なネックレスがとられた瞬間というのは気づくのでは?と思わずにはいられない。

あらゆる監視が目を光らせる中、見事にダイヤモンドを手に入れたとしても、偽物と入れ替えたとしても、刑事からの追及を逃れる必要がある。まったく証拠がないとしても、今までの行いから常にデビーが疑われるのはしょうがない。

ラストの展開が良い。デビーをはめて刑務所へいれた男に復讐するために、男をダイヤモンド強奪の犯人に仕立て上げる。さらには、パーティの場が混乱している隙に、その他の宝石類をすべて偽物と取り換えてしまう。とんでもなくアクシデントを利用している。

結果として、8人の女たちはまんまと大金を山分けすることに成功する。銃撃戦やアクションがあるわけでもない。あくまでも計画と、それぞれが機転を利かせた行動で計画を成功させている。最後の最後まで痛快な物語だ。

シリーズ化しても良いだろう。



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