ニセコイ


 2021.4.1      王道的なラブコメ【ニセコイ】

                     
ニセコイ(1-25巻 全巻) 全巻セット
評価:2.5

■ヒトコト感想
漫画原作らしい。漫画は未読。序盤から明らかにマンガ風な展開となる。ヤクザの息子とギャングの娘。それぞれの組織が対立しないために、見せかけの恋人となる。楽は子供のころに出会った運命の女の子との再会を願う。千棘が金髪のハーフ美女であり、序盤から楽と喧嘩ばかりしているので、パターンとしては実は千棘が運命の女の子だったのだ、なーんてことを想像してしまった。

物語としては楽の運命の子は、実は楽が片思いしていた清楚な女の子だった。ちょっと意外な展開だ。それならば楽はすんなりと運命の女の子とくっつけばよいのだが、巧みな構成により千棘との関係が急接近してくる。楽をめぐっての女子たちの表にでない争いが起きているような感じだ。

■ストーリー
「どうしてこうなったんだーー! 」勉強一筋の真面目な高校生にして実は極道「集英組」の一人息子・一条楽は、ある日突然、金髪&ハーフのキョーレツ女子・桐崎千棘と宿命の出逢いをとげる。実は千棘はアメリカのギャング組織「ビーハイブ」の一人娘。性格真逆で相性最悪の2人は抗争寸前な親の組織の仲をとりもつため、強制的に恋人のフリをさせられることに! 幼い頃に結婚の約束をしたハズの運命の相手を探している楽にとって好きでもない奴と恋人のフリなんて地獄! でもバレても抗争勃発で即・地獄!

■感想
楽と千棘は偽の恋人として周りをだます。主には自分たちの組やギャングの構成員たちをだますためだ。楽と千棘は喧嘩をしながらも、不自然なラブラブ感を見せたりもする。この部分が序盤の面白ポイントだろう。

普通のラブコメであれば、いがみ合い喧嘩ばかりしていたふたりがいつの間にか相手に惹かれ、ニセコイが本当の恋人になる、というパターンだろう。本作もその流れかと思いきや…。警視庁長官の娘が転校してきて楽に求愛するのは、適度なライバル登場ということなのだろう。中盤まではわかりやすいラブコメとなっている。

楽は幼いころに出会った運命の女の子がいる。その子のことを探し続けるのだが…。定番として、実は千棘がその運命の女の子だったというのがある。本作はその運命の女の子は楽が興味を持つ清楚な女子だったという驚きのパターンだ。

清楚で控えめなため、千棘と楽のニセコイに怖気づいてしまう。楽に告白さえしていれば、すべてがうまくいっていたのに…。楽は千棘とゴタゴタありながらも、最終的にはちょっと良い雰囲気になったりもする。ふたりを見て、運命の女の子は一歩引いてしまう。

漫画原作らしく、ある程度定番的な流れとなる。楽がどちらとくっつくのかは不明だが、ラストでは千棘を追いかけて飛行場まで走ったりもする。強烈なインパクトはないのだが、主演の千棘役が中条あやみであり日本人ばなれした体型がハーフっぽさを良く表現している。

ジャニーズと若手女優、そして週刊少年ジャンプ原作のラブコメというのはわかりやすすぎる。面白いかはおいておいて、一定の需要があるのは間違いないだろう。

原作ファンはもしかしたら微妙かもしれない。



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