マイ・カントリー マイ・ホーム


 2018.7.26      ミャンマーの観光映画だ 【マイ・カントリー マイ・ホーム】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
ミャンマーの観光アピール映画なのだろうか。日本で育ったミャンマー人の女子高生が祖国の価値を知るという青春物語だ。女子高生のナンは両親がミャンマー人であるが日本で育ってきたため、日本国籍と思いきや…。国籍の問題やミャンマーという国の民主化の問題など、あまり日本人が認識しない部分での物語が描かれている。

父親はナンには祖国に戻ってほしいと考えている。ナンはパティシエになる夢があり、がっつりと日本に染まっている。そんな女子高生がミャンマーに魅力を感じるのだろうか…。誰もが思う疑問を、ナンがミャンマーへ旅行することでミャンマーの魅力に気づき、ミャンマー人になることを決意する。なんだか、ミャンマーを持ち上げすぎのような気がした。

■ストーリー
日本とミャンマー、二つの祖国の狭間で葛藤するミャンマー人女子高生のひと夏を追った青春ストーリー。東京で暮らすミャンマー人の女子高生ナンは日本で生まれ育ち、自分を日本人だと思って生きてきた。

ある日、ナンは父親のサイがナンを連れてミャンマーに帰国しようと考えていることを知る。サイは30年前にミャンマーの民主化運動に参加した影響で国を追われ、日本に難民として移住したのだった。しかし、彼の心はずっと祖国ミャンマーと共にあった…。

■感想
両親がミャンマー人の女子高生ナン。見た目はまるっきり日本人と変わりないが、たどたどしい日本語で違和感に気づく。そして、ミャンマー語を日本語以上にペラペラと話す違和感。どうにも設定に無理があるような気がした。

日本で生まれて一度もミャンマーに行ったことのないナンが、なぜたどたどしい日本語なのか。ナンはがっつり日本に染まり、将来の夢はパティシエになること。普通の女子高生のようにアイドルに憧れるのだが、そのアイドルがミャンマー人だという…。

ナンと、ミャンマーから留学してきた苦学生の恋愛物語風でもあり、ミャンマーという国をアピールする観光映画的でもある。父親がミャンマー人ということに誇りをもち、ナンにはミャンマーの国籍をとってほしいと考える。ただ、ナンとしては日本人という感覚が強い。

普通に考えて生まれ育った日本の国籍になりたいと思うのは当然だろう。ミャンマー人の気質なのか、父親がミャンマーに固執するのがよくわからない。結局のところ、ナンはミャンマーへ親戚を尋ねに行くことになるのだが…。

ミャンマーの風習やきれいな景色、そして人の温かさがこれでもかとアピールされている。民主化のゴタゴタがあったことすら美談にしている。父親が民主化運動に参加し、プライドをもって活動しているという流れとなっている。

ナンは一度のミャンマー旅行で、ミャンマー人になる決意をするのだが…。日本とミャンマーが舞台となっているが、ほぼミャンマー人だけで映画は構成されている。そのため、ミャンマーになじみがない人でも、ミャンマーに行きたくなるかもしれない。

確実にミャンマーの観光アピール映画となっている。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp