モリーズ・ゲーム


 2020.1.20      裏カジノを主催し上りつめる女【モリーズ・ゲーム】

                     
モリーズ・ゲーム [ ジェシカ・チャステイン ]
評価:3

■ヒトコト感想
モリーは、アンダーグランドのポーカーのアシスタントをしたことをきっかけとして、アンダーグラウンドの世界に入り込んでいく。そこで人脈を築き、最終的には自分自身がオーナーとなり裏のポーカーゲームの場を開いてしまう。23歳にしてゲームルームを開設したモリーは法外な掛け金を売りにして経営者や俳優など多数の金持ちたちを顧客として受け入れた。

モリーは多大な利益を得ることに成功したのだが…。そこからロシアンマフィアに目を付けられ、さらにはFBIにより逮捕されてしまう。急転直下の人生であり、タブロイド紙からもスキャンダラスに書き立てられることになる。モリー自身は何が間違いだったのかわからないのだろう。ポーカーゲームにはまり込む金持ちたちをカモにしすぎたということだ。

■ストーリー
モーグルのオリンピック候補だったモリー・ブルームは、選考をかけた大会で怪我を負い、アスリートの道を諦める。ハーバード大学へ進学するまでの一年を、ロサンゼルスで気ままに過ごすことにしたモリーだったが、勤めていた会社のボスから、アンダーグラウンドなポーカー・ゲームのアシスタントを頼まれる。そこでは、ハリウッドスターや大物プロデューサー、大企業の経営者らが法外な賭け金でポーカーに講じていた。

やがて、彼女はその才覚で26歳にして自分のゲームルームを開設するのだが、10年後ある夜踏み込んできたFBIにより逮捕される。彼女を担当した弁護士は、打合せを重ねるうちに、目の前の女性がタブロイド紙に書きたてられるような人物でないことを知るのだが──。

■感想
元モーグルのオリンピック候補だったモリーは大怪我を負ったことから選手を諦めることになる。ドロップアウトした形のモリーだが、偶然、アンダーグラウンドのポーカールームのアシスタントをすることになる。このあたりは、俗に言う裏カジノということなのだろう。

法外な掛け金でのポーカーゲーム。参加者は大金持ちばかり。基本はそれぞれが大金をかけてポーカーをするという刺激を求めている者たちばかりだ。そこでアシスタントをしているモリーに対して、参加者たちは連絡をとり参加する。ここでモリーの人脈が築かれていく。

アシスタントとして高額なチップを手に入れることだけでは満足できないモリーは、ある日、自分の電話にかかってくる参加希望者に対して、モリー自身が主催したポーカールームの連絡をする。高級ホテルの一室を借り切ったポーカールーム。

参加者たちは最初は戸惑うが、モリーに信頼を寄せているために一気にモリーが主流となる。ひとりの女がポーカーを主催するまでに人脈を築き、そのシステムを作り上げる。大金を扱うのだが、金持ちたちは参加したいと必死になる。この状況を作り上げたモリーの勝利なのだろう。

モリーの状況は長くは続かない。法外な掛け金でのゲームとなると破綻する者もでてくる。そして、ロシアマフィアに目を付けられることになる。モリーは安全に裏のポーカールームを運営してきたつもりだが、実はそこには多数の落とし穴があった。

モリーは告発され資産を差し押さえれれ、週刊誌に追われ、結局は暴露本をだすまでに至る。目立ちすぎたひとりの女性がどのように変化し、どう逃げ切ったのか。弁護士との連携と情報をどのようにして小出しにするかで、自分の身を守っている。

ひとりの女性が裏カジノのボスとなるまではかなりスリリングな展開だ。



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