マスター


 2020.2.2      詐欺事件の首謀者のとんでもない胆力【マスター】

                     
MASTER/マスター スペシャル
評価:3

■ヒトコト感想
韓国の巨大な詐欺事件とそれを追う刑事の物語。売れっ子俳優たちの共演ということなのだろう。金融詐欺組織の会長のチンは側近の天才ハッカーのパクと共に巨額を得る。序盤から中盤にかけては、韓国内でのキム刑事とチン会長たちとの駆け引きが描かれている。危険を察知したチンは巨額の資金を手にフィリピンへ脱出してしまう。ここで、ハッカーのパクは捕まりキムの仲間となる。

巨大詐欺組織をたったひとりでつぶそうとするキム。フィリピンに乗り込み、チンと対決することに…。チンの得体の知れない恐怖はすさまじい。パクを含め自分の側近たちを監視し続け、少しでも裏切りの兆候があると切り捨てる。この残酷さがあるからこそ、成功したのだろう。

■ストーリー
悪徳な金融詐欺テクニックで巨富を築き政官界をも牛耳るチン会長。彼を追う知能犯罪捜査官のキム刑事は、会長の側近で天才ハッカーのパクに捜査への協力を承諾させる。しかし、裏切り者の匂いを察知したチン会長は大金と共に姿をくらましてしまう…。一歩も譲れぬプライドに突き動かされた男たちの戦いは、海を越えた異国の地で激化していく!!

■感想
大きなホールで会員を集め、投資させ金を集める。テレビや有名人を使い金を集めに集め、最後に消え去る。まさに詐欺組織の典型だがチンと幹部たちはそれをやりきってしまう。ハッカーのパクの力もあるのだが、序盤ではこのパクがポイントとなる。

組織を壊滅するためパクをとらえるが、その瞬間、パクは本部に対して1時間後にすべてのデータを消去するように伝える。警察に目を付けられることを考え、すべての証拠を消し去るための仕組みまでできている。かなり大掛かりで準備万端な組織だ。

パクをスパイに仕立て上げチンを追い詰めようとするキム。しかしキムはその上をいっており、パクがスパイをだと見破った上で悠々とフィリピンへと脱出している。キム対チンの第一ラウンドは完全にチンの勝利ということなのだろう。

チンは大金を手に入れ銃を装備した側近に守られフィリピンでは名前を変えて生活している。一方のパクは詐欺組織の幹部として被害者たちから糾弾される。キムはもう一度パクを使ってフィリピンにいるチンを追い詰めようとする。

チンが何もかも知り尽くしており、誰も信用していない雰囲気がすさまじい。副会長である女を、最後にはあっさりと殺してしまう。常に自分中心。ラストでもボロボロになりながらキムから逃げ続けようとする。大金のやりとりが電子化され、巨額を振り込むのもノートPC一台あればどこでもできるというのがすごい。

最後の最後でパクに騙されたチンはキムに追い詰められてしまう。金を段ボールに詰め、2箱を使ってクルーザーを買ってこい、というくらい豪快な男はみじめな最後を迎えることになる。

詐欺事件も極度にIT化されている。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp