マローダーズ 襲撃者


 2020.7.6      若きFBI捜査官が良い味をだしている【マローダーズ 襲撃者】

                     
マローダーズ 襲撃者 /ブルース・ウィリス
評価:3

■ヒトコト感想
恐ろしいマスクを被り統制された銀行強盗グループ。鮮やかな手順で金を手に入れ逃亡する。その後もいくつかの銀行を襲い、負傷者を最低限におさえながら強盗を成功させている。明らかに何か意味のある強盗チームであることがわかる。FBIの捜査官は若い捜査官をチームに加えて捜査をするのだが…。

指紋などで死んだはずの元軍人が犯人だとわかる。非常にミステリアスな作品だ。純粋なミステリーとしての面白さとFBI捜査官の仕事に対する思いなど、さまざまな要素がある。期待されていた若きFBI捜査官とその他の者たちとのしびれるようなやりとりと、裏であくどいことをやり続ける銀行の頭取の存在感もよい。すべてがバランスよく、ラストのオチも良い。

■ストーリー
白昼堂々発生した銀行強盗。犯人グループは不気味なマスクを被り、機械音声を駆使して銀行員やその場に居合わせた顧客に指示を出し、一切の無駄の無い作業で銀行を後にした。 FBIのモンゴメリー班は早速現場に出向くが、また他の銀行でも同グループによる銀行強盗が発生。一見、同一犯によるただの銀行強盗かと思われたが、捜査の結果、2つの現場からは同一人物の指紋が採取される。だがその男は既に死亡していた人物だった…

■感想
綿密な計画で正体がバレることなく銀行強盗を成功させるチームがある。謎の仮面を被り機械音声を使い銀行の支店長などに指示をだす。できるだけ負傷者をださないよう気を使っているのが伝わってくる。やむを得ず警備員を射撃した場合は、死なせないように傷口をおさえたりもする。

この銀行強盗チームは統制されており、元軍人の指紋がでたことから、軍関係者がいることは想像できた。強盗チームを追いかけるFBIには若きエリート捜査官が加わり、万全の体制で強盗チームを追いかけつづける。

ポイントはFBIチームの捜査だろう。内部の不正や軍で発生した過去の事件なども掘り起こしながら、地元の刑事たちと連携して捜査する。若きFBI捜査官が良い味をだしているのだが…。事件の真相は終盤まで明かされない。

観衆は、強盗チームを指揮するのはただ者ではないという印象がある。悪の限りをつくす銀行の頭取が襲われた際には、FBIが守りなんとか逃がすことができたのだが…。法には反しないがあくどいことをくりかえしている悪の黒幕を倒すのが最終目的という流れが浮かび上がってくる。

終盤では驚きの展開となる。強盗チームを指揮していたのは、正義の思いが強すぎる男だ。法でさばけない相手に対して、強引な手段で天誅をくらわせる。今回も銀行の黒幕を始末するための計画だった。メキシコに逃げ込んだ黒幕を追い続ける強盗チームのボス。

ラストではFBIの司令官、強盗チームのボス、銀行の黒幕が一堂に介する。そこで…。単純なアクションミステリーではない。何か裏があるとわかってはいたが、驚きの展開であることは間違いない。

ブルースウィルスが黒幕というのがよく似合っている。



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