マリオネット・ゲーム


 2020.7.13      ラストギリギリまで男の目的がわからない【マリオネット・ゲーム】

                     
マリオネット・ゲーム
評価:3

■ヒトコト感想
アビーは仕事で業績が認められ出世街道まっしぐら。アビーとニールの夫婦に不幸が訪れる。娘のソフィーをシッターに預け出かけようとしたところ、突如謎の男に襲われる。言うことを聞かなければソフィーを殺すと言う。ソフィーを人質にとられたアビーとニールは男の言うなりになるのだが…。

男はふたりに無理難題ばかりを押し付ける。アビーの全資産を焼き払ったり、アビーのキャリアをめちゃくちゃにしたり。観衆は成功者のアビーの仕事がらみの恨みによる犯行だと考えるのだが…。真実は別のところにある。後半の怒涛のネタバレはすさまじい。中盤までの男の目的がわからない部分はハラハラドキドキしてくる。金目的でないとわかったとき、どのような結末となるかが想像できなかった。

■ストーリー
二ールとアビーは、娘のソフィーと共に、誰もが羨むほどの幸せな家庭を築いていた。ある週末、ソフィーをベビーシッターに預け、夫婦一緒に車で家を出たが、突然車の後部座席から見知らぬ男に銃を突きつけられ二人は凍りついてしまう。実はベビーシッターは彼の仲間で、娘を人質に取ったと言う男は、娘を無事戻してほしければ言う通りに動けと、次々と二ールたちに無理難題を押し付けてきた。

彼らの預金全額を引き出させたかと思えばその札束を燃やして棄て、レストランで豪華な食事を楽しませた後、金を作ってこいと命じたり……。謎の男の要求はエスカレートするばかりで、彼の目的が何なのか全く分からないでいた。ついに24時間一日中振り回され疲れ切った二人が最後に向かわされた先は二ールの上司カールの別荘だった。そこで最後の要求をつきつけた男が、衝撃の事実を明らかにする……。

■感想
誰もがうらやむ理想的な家族のアビーとニール。娘を人質にとられたため、謎の男の言いなりになるしかない。アビーの全財産を銀行から引き出し、それを手にした途端、お札に火を付けて窓から投げ捨てる。あえてアビーとニールを困らせるためだけにさまざまな無理難題を突き付けてくる。

アビーが仕事上で不正をしていたことを告発する文章をライバル会社へ送り届けるようにニールへ通達する。夫婦の関係があえてギクシャクするようにしむけている素振りもある。

ニールはソフィーの命を第一に考え、すべて男の言うとおりにしようとする。アビーはソフィーを助けながらも、自分たちの被害が最小限にすむように立ち回ろうとする。そのことを気に入らない男は、よりエスカレートした要求をしてくる。

この段階で、男の目的は何なのかがわからないため、観衆はより興味がわいてくる。途中、男の息子が登場してくる。ここで、男にも家族があり家庭があることを知るのだが…。仕事上のトラブルではないとなると、何の目的でアビーとニールを追い込むのかがよりわからなくなる。

最後の指令としてアビーの上司であるカールの別荘に行き、そこでカールを拳銃で撃ち殺してくるようアビーへ命令する。ここで観衆はカールへの恨みを晴らすために、腹心であるアビーにカールを殺すことを命令したのかと思うのだが…。カールの別荘にいたのは、アビーの不倫相手だった。。。

ラストのネタ晴らしはすさまじいインパクトがある。アビーの不倫がきっかけとなり、謎の男とニールはグルだった。とんでもない展開だ。隠された目的が明らかとなると、それまでの謎の男の行動がしっくりくる。

ラストの衝撃はすさまじい。



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