2019.1.29 娘がゾンビになりつつある悲しみ 【マギー】
マギー [ アビゲイル・ブレスリン ]
評価:3
■ヒトコト感想
娘が感染するとゾンビ化するウィルスに感染した場合、父親はどうするのか。ウェイドは娘が感染したと知ると、病院へは連れていくが家族のもとに連れて帰る決断をする。妻や周りの者たちは、感染者に対して哀れみの視線を投げかけはするが、それでもどこか避けていたりもする。ウェイドが娘のマギーを引き取り、家で家族と共にすごさせる。マギーの症状は日増しに悪くなる。
周りから感染者ということで避けられたりもする。すでにゾンビ化した者が何人も登場してくる。ウェイドはマギーがゾンビになるという悲しみと、隔離施設へ送らなければならない苦悩にさいなまれる。マギー自身はどうしようもない現実を受け入れることができない。この父娘関係はすさまじいものがある。
■ストーリー
アーノルド・シュワルツェネッガー主演による異色のゾンビ映画。感染するとゾンビ化していくウイルスが蔓延する近未来。ウェイドは感染の診断を下されて姿を消した娘のマギーを捜し出し、家族の下に連れ帰る。苦しむマギーにウェイドは為す術もなく…。
■感想
ふと、どちらの気持ちで見るのか気になった。自分がゾンビ菌に感染したマギーの気持ちで見るのか、そんな娘をもつウェイドの気持ちで見るのか。自分としてはどうしても父親目線で見てしまった。マギー本人としては、自分がゾンビ化する恐怖がこれでもかと描かれている。
同級生に同じような症状となった者たちもいる。ゾンビとなった場合、どうなるのかが強烈に描かれているため、ゾンビ化への恐怖が強烈に描かれている。その先には、どのようなインパクトがあるのか。マギーの恐怖と悲しみと苦しみは強烈なのだろう。
娘がゾンビ化していくのを見るのは、父親としては辛い状況だ。どれだけ娘を愛していたとしてもどうしようもない現実。周りからは早くマギーを隔離施設に入れろとせっつかれる。それらを拒否し続けたウェイドだが、マギーの症状が進行していくだけに決断を迫られる。
田舎町なので警察官や医者はすべてウェイドの知り合いだ。マギーのこともよく知っているだけに、マギーの処遇をどうするのかは、相手も気を使ってくる。それでも、ウェイドの妻が拒否反応を示したように、みな自分が一番かわいいのだろう。
マギーとウェイドの苦悩は強烈に伝わってくる。自分がゾンビ菌に侵されたら自殺するという者もいる。ウェイドはマギーを安楽死させる薬を医者から手に入れることになる。マギーは自分がゾンビとなる恐怖に襲われ、どうしようもなくなっている。
自分だったらどのような決断をするのだろうか。マギーの立場だったら答えはシンプルなのだが、ウェイドの立場であれば…。自分に置き換えると非常に悲しくなってくる。そんな苦悩に満ちたウェイドをシュワルツネッガーが好演している。
シュワちゃんの新境地か。
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