LOOPER/ルーパー


 2018.12.30      未来の極悪人を殺すべき 【LOOPER/ルーパー】

                     
DVD▼LOOPER ルーパー
評価:3

■ヒトコト感想
凄腕の殺し屋であるジョーは、ルーパーとして30年後からタイムスリップされてきた相手を殺していく。タイムマシンが当たり前の時代であり、タイムパラドクスは無視されている。過去の人物が手に傷をつけると、タイムスリップしてきた未来の同人物の手にも傷が浮かび上がる。殺し屋のジョーは30年後からタイムスリップされてきた自分を殺すことに躊躇してしまう。

ここから、未来では大悪人として世界を牛耳っているレインメーカーを、子供のうちに殺そうと考える者たちがいた。まさに逆ターミネーターのような流れだ。現代のジョーは未来の自分がレインメーカーを殺そうとしているのに気づき、それを阻止しようとする。複雑だが良作だ。

■ストーリー
近未来―タイムマシンは開発されていたが、その使用は禁じられ、犯罪組織のみが利用していた。彼らは、証拠を残さず敵を消し去りたいとき、30年前に転送する。“ルーパー"と呼ばれる暗殺者の元へ―。凄腕ルーパー、ジョーの元に、ターゲットの抹殺指令が入る。それは、いつも通りの単純な仕事のはずだった。だが、送られてきたのは“30年後の自分"。

引き金を引くことを躊躇ったジョーの不意をつき、未来から来た“自分"は街へと消えていく。「奴を殺さなければ、自分が消される! 」必死に追跡する現代のジョー。ようやく未来の“自分"を追い詰めたとき、彼がこの時代へ来た、驚くべき理由が明かされる。男が過去にまで来て変えようとしているものとは?謎多き未来の独裁者“レインメーカー"とは一体―?

■感想
荒野の真ん中に突如として現れる顔に袋をかぶった人物。その瞬間、ジョーは銃をぶっぱなし殺害する。報酬として男の体には金塊がつけられている。ルーパーとしての仕事は単純だが、30年後の自分が殺されることを前提とした仕事となっている。

目の前にいるのが未来の自分と知らずに殺害する者もいる。もし、未来の自分だと知ってしまったら…。相手を取り逃すのはルーパーとしては重罪となり、仲間に一生追われることになる。タイムパラドクスをまったく無視した流れなのがポイントなのだろう。

ジョーは未来の自分が殺しの対象として転送されてきたことに気づいてしまう。そして、ちょっとした油断から未来の自分に逃げられてしまう。ここで、未来を牛耳る極悪人であるレインメーカーの存在が明らかとなる。

そして、未来のジョーは愛する人を殺された未来を変えるために、幼少期のレインメーカーを殺害しようと考える。まさにターミネーター的なパターンだ。ただ、今回は未来のジョーが幼いレインメーカーを殺そうとする流れだ。前半と後半では物語の流れが大きく変わっている。

幼いレインメーカーは癇癪を起すと爆発的な超能力を発揮し周りの人間を殺してしまう。そんな危険な人物を守ろうとする母親。ジョーから未来の話を聞かされても、考えを変えない母親。未来のジョーと、幼いレインメーカーを守ろうとする母親とジョーの対決がはじまる。

幼いレインメーカーがどのようにして極悪人へと成長していくかがポイントだ。結末間近では、現在のジョーがレインメーカーがどのように成長していくかを予見し、暗黒の未来を変えるためにある行動にでる。

ラストの流れは強烈だ。



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