リトル・ニキータ


 2021.8.20      ごく普通の両親が実はソ連のスパイだった【リトル・ニキータ】

                     
リトル・ニキータ
評価:3

■ヒトコト感想
若きリバーフェニックスが高校生ジェフを演じる。FBI捜査官のロイと知り合い、交流する。ごく普通の両親のもとで育ったはずのジェフだが、実はジェフの両親はロシアのスパイだった。それに気づいていたロイがジェフに近づき、そしてジェフの家の向かいに引っ越してくる。ロイはいくら捜査のためとはいえ、ジェフに対して両親が実はソ連のスパイだと告げる必要はあったのだろうか。

平凡な家庭を壊す権利はロイにはないような気がした。悲しいのは、ジェフがすべてを知っていると気づいた時の両親の表情だ。過去にロシアのスパイだったとしても10年以上も何も活動していないが、過去は一生消えることはない。いまさらという思いがジェフの両親にあるのは間違いないだろう。

■ストーリー
ジェフはどこにでもいるような高校生。だが、彼が空軍士官学校に入学手続きを提出した時、恐るべき両親の秘密が明らかにされた。戸惑い、悩むジェフ。そして、彼と共に両親を救おうとするFBI捜査官ロイは、殺人者の手がジェフにまで及ぼうとしていることを知る。果たして、両親とジェフは前の生活を取り戻せるだろうか? そして、“リトル・ニキータ”とは…。

■感想
平凡な高校生のジェフが空軍士官学校に入学しようとしたとき、FBI捜査官のロイと知り合いとなる。ロイはジェフの両親がソ連スパイだと知っているからこそジェフに近づいている。序盤ではロイはジェフに両院のことを言わず、ただの知り合いとして過ごすことになる。

そこから、ジェフに対して様々な質問をする。この時点で、ジェフはロイのおかしな態度が気になり始める。当然だろう。ロイが家の前にまで引っ越してきた際には、美少年のジェフなので、ロイから狙われているのかも?と思ってしまう。

古い作品なので、ロイがコンピュータで情報を分析している場面は衝撃的だ。AIらしきものが質問の答えを返してくれるのだが、それら全てはコマンドラインで文字を表示している。いかにもなAIなので、思わず笑いそうになってしまった。

ジェフの両親が実はソ連のスパイだとロイは知りながら、そのことをジェフに告げようとする。流れ的にはジェフの両親が殺し屋に狙われる可能性があるからなのだが…。衝撃的事実を告げられたジェフの思いは強烈だろう。普通の両親と思っていたのが、実はソ連のスパイだった。ジェフ自身にもソ連の名前があった。

両親と仲の良いジェフが、ロイから秘密を聞いたことにより両親に反抗的になる。ここでは、両親はまだジェフが秘密を知っていることに気づいていない。普通の親子喧嘩なのだが、ジェフのことを心配する両親の表情を見るとなんだか悲しくなる。

ジェフがすべてを知っていると知った両親の表情は強烈だ。普通の生活を続けたいはずの両親とジェフ。それが一気に崩れるシーンは衝撃的ですらある。その後、殺し屋にジェフを人質にとられるのだが…。そこはロイがジェフを奇跡的に救出する。

その後のジェフたち家族の状況を思うと、悲しい結末なのかもしれない。



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