ラスト・ガン 地獄の銃弾


 2021.7.26      ファミリーの一員になるために…【ラスト・ガン 地獄の銃弾】

                     
ラスト・ガン 地獄への銃弾 [ ベン・バーンズ ]
評価:3

■ヒトコト感想
若者のニックがマフィアに入ることにあこがれ、ファミリーの一員となったはいいが、ちょっとした歯車の狂いから激しい殺し合いの連鎖となる。マフィアのボスであるサルは、ニックを利用しようとする。ニックはそのことを知らずに…。ニックの親友であるジョージがくせものだ。実はニックよりもマフィア的であり度胸がある。

ニックのファミリーへの入団テストにしても、ニックが怖気ついたためジョージが実行している。売春宿を経営しているトニーともめたかと思いきや、サルの命令でトニーに謝りにいくニック。そこから、トニーの娘と仲良くなり…。ニックは家族を大事にするのだが、その思いが最終的には取り返しのつかない方向へとすすんでいる。

■ストーリー
犯罪都市ボストン―。 一帯はイタリア系マフィアが取り仕切っている。若く寡黙だが野心があり、かつ喧嘩の強いニックを気に入ったマフィアのボス・サルは、ニックを自分の組織へ引き入れようとしていた。ニックはボスへの忠誠を誓い、犯罪に手を染めていくが、ファミリーとして認められるためには“殺し″で忠誠を見せなければいけない―。それを知った親友のジョージはニックの代わりに敵に銃弾を撃ち込んだ―。

ファミリーとして認められたニックに恐いものなどなかった。敵対するマフィアのボス・トニーの娘アリとの恋も走り出す。2人は互いの立場をわかりつつも、情熱を止められずにいたが、運命の歯車は既に狂い出していた。売春・ドラッグが絡んだ取引でトラブルに巻き込まれたニックは抗争の末トニーに銃弾を放つ。トニーの死は瞬く間に血で血を洗う復讐劇へ。ニックの父親も殺され、さらにサルがアリを始末するために刺客を送った―。闇がすべてを支配する夜、愛する者をすべて奪われたニックは銃を手にし、ひとりボスの元へ向かった―。

■感想
冒頭、ファミリーに入りたくて仕方のないニックはサルの命令として、しぶしぶトニーの元に謝りにいく。トニーはニックを侮辱しており、ニックはそれに対して反発している。序盤のニックは悪になりきれないが、いち早くファミリーの一員になりたいという思いが強くでている。

親友のジョージは度胸満点であるが、後先考えずに行動することがある。サルの弁護士を殺害する依頼に対しては、ニックが土壇場でビビり、結局はジョージが実行している。ニックとジョージの関係が最後の最後まで強烈なインパクトとなっている。

ニックは無事ファミリーの一員となり町で大きな顔をするようになる。そこでトラブルが発生する。ジョージがトニーとトラブった関係で、ジョージが独自にトニーを拉致し痛めつけてしまう。その現場に駆け付けたニック。

サルの命令ではトニーを大事にしなければならない。ただ、ジョージがトニーを痛めつけた事実があるので、自分もただではすまないと考えるニック。ここでの判断がニックの全てかもしれない。ここで間違った判断をしなければ、ニックのその先の人生はまた変わっていたのかもしれない。

トニーを殺害したニック。そして、その報復として父親が殺されてしまう。すべてが悪い方向へと向かい、ニックと付き合っていたトニーの娘までも巻き添えを食う。ここでニックは覚悟を決める。ニックのラストの行動は衝撃的だ。

すべてを清算するために、サルの元へ向かう。ニックは世話になったファミリーの仲間を次々と殺害していく。すべてはニックの自業自得なのだが、それを周りに逆恨みしている。ラストのサルと対峙し駆け引きする場面は強烈だ。

結局は弟までも巻き込んだニックは罪深いのだろう。



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