キャプテン


 2021.11.21      NHKでやりそうなスポコンもの【キャプテン】

                     
実写版「キャプテン」 [ 布施紀行 ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
マンガ原作である本作。かなり昔の作品であり、名前は聞いたことはあるのだが読んだことはない。中学生の谷口が名門中学から転校してきたということで、突然、ダメな野球部のキャプテンにされてしまう。最初は戸惑い、谷口の実力が大したことないとわかると、チームメンバーから排除されてしまう。そこから、谷口はくやしさを抱えながら変わっていく。

父親たちの支援もありひそかに特訓を繰り返し、再びキャプテンとして野球部に関わっていくことになる。昔からあるスポコンものの定番なのだろう。弱小野球部がひとりのやる気をだしたキャプテンのおかげで生まれ変わる。県大会の決勝まで勝ち上がるというのはいくらなんでもやりすぎだろう。

■ストーリー
ちばあきお原作の不朽の名作「キャプテン」を個性豊かなキャストで実写映画化し話題となった作品。墨谷二中に転向して来た至って普通の中学3年生・谷口タカオは、野球部への入部届を提出しに行き、そのまま練習に参加することに。野球部では、ちょうどキャプテンが辞めてしまい次のキャプテンを誰にするかで揉めていた。そんな時、谷口が名門・青葉学院から転校して来たことを知ったナインたちからキャプテンに選任されてしまう。

しかし、谷口が青葉の野球部に在籍していたのはたった3ヶ月だけで、しかも球拾い専門だったのだ。話すタイミングを失したまま初めての練習試合に参加した谷口は、ミスを連発しナインに呆れられてしまう。窮地を挽回しようと秘密の猛特訓を開始した谷口は、ナインの信用を回復できるのか…! ?キャプテン・谷口と弱小野球部員たちの成長と友情をを爽やかに描いた感動ストーリー!

■感想
昔からあるスポコンものの野球漫画を実写映画化した本作。なぜいま「キャプテン」なのか?という疑問は残るのだが、意外に元祖スポコンという感じが新鮮でよい。青葉という野球の名門中学から転校してきた谷口。墨谷二中の野球部はちょうどキャプテンが辞めたばかりなので、谷口がキャプテンになることに。

ただ、谷口は青葉では補欠で試合にでたことがない。野球の腕前もまったくだめだった。それが最初に試合でハバレて、すぐさまチームメンバーから村八分の状態とされてしまう。この典型的な流れが良い。

谷口はここから父親の協力を受けて特訓する。ひとり熱いキャプテンが登場し、弱小野球部が強くなるというパターンだ。そして、県大会の決勝で名門の青葉中学と対決する。弱小野球部が、キャプテンの情熱だけで県大会の決勝まですすめるというのはやりすぎだろう。

補足としては、生意気で有望な1年生が入ってきたことで、勝ちあがるという展開だ。正直、谷口よりもこの新入生のキャラの方が良い。実力を隠しながら、いざという時に代打で登場し大活躍する。予定調和的だが良い。

青葉のエースと谷口の対決。満塁でどうなるのか??というラストで、負けるのが良い。さすがにそううまくはいかない。全般的に中学生たちの演技がくさいのが印象的だ。そして、担任教師もどこかコメディのような雰囲気すらある。

筧敏夫だけがひたすら実直に良い演技をしている。原作マンガを読んでいなくともすぐに理解できる内容だろう。中学生日記に登場しそうなキャラたちが純粋に野球に熱を入れる。どこに本作の需要があるのか微妙だが、想像よりも面白かったのは確かだ。

教育的な映画としても成立するかもしれない。



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