広告会社、男子寮のおかずくん 劇場版


 2021.4.20      男4人。ちょっとBL風【広告会社、男子寮のおかずくん 劇場版】

                     
広告会社、男子寮のおかずくん [ 黒羽麻璃央 ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
広告会社に勤務するおかずくんが主人公の物語。おかずくんという名前は、毎週金曜日に男子寮でおかずを持ち寄って夕食を食べることからついたあだ名らしい。物語のポイントは江の島がメインとなっており、そこで地元の店の広告をとるためにおかずくんが奮闘する部分だ。男子寮の仲間がやけに良い人すぎて気持ち悪い感じだ。おかずくんもそうだが、どこかオネエ的な丁寧さを感じてしまう。

何の事前知識もなく本作を見たとしたら「おっさんずラブ」的な物語かと勘違いしてしまうほどだ。おいしそうな食べ物が登場するのだが、食べ物紹介系の作品ではない。江の島で癖のある店主から協力を得て広告として成功させるまでがさわやかに描かれている。

■ストーリー
ミナト広告で働き、社員男子寮に入居している西尾・東良・北・南郷の4人は、クセのあるクライアントに悩まされながらも、“幸せな広告を作るため”日々残業をしながら、お仕事にまっしぐら。ライバルの電報社からコンペで勝ち取った「江の島グルメ協会」からの新プロジェクトは、未だ広告に掲載されたことのない店舗紹介を求められる江の島グルメのタウン誌制作だった。イタリアンレストランでタウン誌への掲載を依頼するが…。

■感想
男子寮の4人でおかずを持ち寄り食事をする。男だけで仲良くしているその風景は、少しBL風な雰囲気すらある。ミナト広告に勤務するおかずくんが、江の島の雑誌の広告として知る人ぞ知る地元のイタリアンレストランへ向かうのだが…。

偏屈な店主に拒否されてしまう。おかずくんはさわやかで嫌味のないキャラだ。レストランで出る食事もおいしそうで、男子寮での食事もうまそうだ。おかずくんの仕事の悩みは男子寮の仲間と共有することができる。江の島をメインとした物語であることは間違いない。

男子寮の仲間たちはおかずくんと恋愛関係にあるのでは?と思うほど、なんだかナヨナヨしている。おかずくんと絡む男が特になよっているので、なんとなくだがBL風な印象が強い。ただ、物語としてはそんな要素はなにひとつない。

経理部の男も、ちょっとがっちりとした体格だが、常に敬語でおかずくんに接するその姿は、オカマに見えなくもない。登場人物たちは常に良い人ばかり。イタリアンの店主も、これ以上客が増えるときめ細かい対応ができないからと広告を断っている。

ロケ地は江の島なのだろう。江の島を知っている人ならば、あちこちで見たことのある場所が登場してくる。江の島の海岸で大人4人が海に服のままダイブしたりもする。ちょっとした青春物語風でもある。恋愛要素はなにひとつなく、男子寮のおかずを持ち寄るパターンも3回くらいしか登場しない。

ラストでは無事に広告をとることができ、PR雑誌が完成してめでたしめでたしとなる。常にやる気にあふれているおかずくん。出演者については、イタリアンの店主以外はまったく見たことない俳優たちばかりだ。

ドラマ版がヒットしたから本作が作られたのだろう。



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