コララインとボタンの魔女


 2018.3.5      クレイアニメ独特の恐怖 【コララインとボタンの魔女】

                     
コララインとボタンの魔女 スタンダード・エディション [DVD]
評価:2.5

■ヒトコト感想
クレイアニメだが、物語の雰囲気が恐ろしい。クレイアニメだとそれだけである程度恐ろしい雰囲気がでてくる。日常に不満を感じるコララインが、家の中で封印された小さなドアを見つける。そのドアの先には…。コララインは小生意気だが怖いもの知らずだ。小さな扉を抜けた先の部屋にいる父親と母親はふたりとも両目にボタンを付けている

こんな人物たちが、例え自分に対して良いことをしてくれたとしても、恐怖しかない。こんな状況を純粋に楽しむコラライン。それが、恐怖の元凶の存在に気づくと、とたんに小部屋から逃げ出そうとする。コララインの状況はすさまじい。恐怖の魔女に両親が囚われたり、子供たちが殺されていたりと、強烈な状況であることは間違いない。

■ストーリー
11歳の少女コララインは、引越ししたばかりの家で、封印された小さなドアを見つける。それは、驚くべき“もう1つの世界"への入り口だった―。ドアのむこうでコララインを待っていたのは、花が咲き誇る美しい庭、心踊るサーカス、そしてコララインの願いを何でも叶えてくれる“別の"ママとパパ。ただ1つ奇妙なのは、ママもパパも目がボタン…。

「こっちの世界の方が、全然素敵!」楽しくて、夜ごとドアを開けるコラライン。しかし、美味しい話には罠があった!別のママが優しい声でコララインに語りかける。「ここが気に入った?ずっと居ていいのよ。ただ1つだけ条件があるの。目をボタンにしましょう…。」次第に明かされる、別のママの恐ろしい秘密。コララインは慌てて現実の世界へ逃げ帰るが、本物の両親は姿を消してしまっていた…。

■感想
コララインの生活は父親と母親が忙しく、両親はあまりコララインに構ってはくれない。それを不満に思うコラライン。不満が爆発しかけたコララインは、家の中に開かずの小さな扉があることに気づく。この扉の先には両目が真っ黒いボタンとなった両親がいた。

この両親はコララインが理想とする両親だった。コララインの望む物をなんでも叶えてくれる。理想的かと思いきや、いきすぎた過保護の状況に、コララインは不安を覚えるのだが…。コララインの両目にボタンを付けようとする母親の狂気の表情はすさまじい。

小さなドアの先の世界は、現実と同じようでいて奇妙な世界だ。父親がガーデニングをやっていたり、母親は料理上手で様々な機器を使ってすばらしい料理を提供してくれる。口うるさい友達は無口になり、近所のヘンテコなおじさんは、より変なおじさんになっている。

コララインがもうひとつの世界のおかしさに気づいた時には、コララインを取りこもうとする魔女の存在が迫っている。昔話などでよくある定番的な流れのひとつである、自分にとって素晴らしい世界でも、そこは偽りの世界だというような流れだ。

魔女が姿を現した際には強烈な恐ろしさがある。コララインをとり戻そうとする執念がすさまじい。手だけになってもコララインを追いかけ続ける。まるで蜘蛛のような魔女が追いかけてくる。コララインが蜘蛛の巣のようなものに囚われたりもする。

まずこの魔女の姿がすこぶる恐ろしい。表情もそうだが、クレイアニメ独特の恐怖感というようなものがある。目をボタンにされる恐怖と、魔女に囚われる恐怖。子どもたちが魂となっている状態など、かなり恐ろしい。

昔話の中に登場するめちゃくちゃ怖い話のような感じだ。



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