恋におちて


 2021.10.14      プラトニックな浮気は許されるのか【恋におちて】

                     
恋におちて [ ロバート・デ・ニーロ ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
若きロバートデニーロとメリルストリープが演じるラブロマンス。クリスマスのプレゼントを本屋で買ったはいいが、それを間違えて持って帰ってしまう。そこからふたりは同じ電車で会うようになり親密になっていく。お互いパートナーがいる状態でありながら、禁断の恋に目覚めていく。それぞれの夫婦が仲たがいをしているようには見えない。ラブラブではないが、それなりに幸せな生活をしているように見える。

それが、運命の人と出会い恋の炎を燃やすことになる。印象的なのは、フランクが妻に対して体の関係はないと伝えるのだが、なお悪い、と言われる場面だ。プラトニックな恋愛を夫がしていると知ると、妻は耐え切れないのだろう。

■ストーリー
ロバート・デ・ニーロとメリル・ストリープ共演による、ニューヨークを舞台にした傑作ラブロマンス。お互いにパートナーに贈る本を買いに行った書店で出会ったフランクとモリーは、通勤電車の中で偶然再会する。

■感想
フランクとモリーはそれぞれクリスマスプレゼントを抱え、楽しそうに買い物をしている。見ず知らずのはずのふたりが出合うきっかけは本屋でプレゼントの本を取り違えるところから始まる。そこから、通勤電車で偶然再会し、親密になっていく。

お互いパートナーがいるのをわかっていながらデートを重ねる。特にフランクには子供までいるにも関わらず、まるでモリーはそのことをあえて気にしないようにしているような気がした。それぞれが、パートナーとそれなりにうまくいっているのだが、お互いが惹かれあってしまう。

ふたりはデートを重ねるが、最後の一線を越えることはない。どちらかというと、モリーの方が腰が引けている感じだ。モリーに拒否されると、途端に現実に戻るフランク。ラブラブではないが、ふたりの子供に恵まれ楽し気に生活する家族を見るフランク。

常にフランクには妻に対する負い目のようなものがあるのだろう。フランクの変化に気づいた妻がフランクを問い詰める場面は強烈だ。肉体関係がないからなお悪いというのは印象的だ。妻としては夫が知らない女とプラトニックな関係を築いていたと知ると、相当ショックなのだろう。

結局、ふたりの関係は崩壊する。それぞれのパートナーにもバレ、すべてはなかったことになる。フランクは別居し、モリーは変わらず生活している。それぞれ親友的立場の者が何かとアドバイスをしているのだが、当人たちはそのアドバイスを聞くことはない。

何年か後に再会するふたり。ここで恋がふたたび盛り上がるのかと思いきや…。ただ、ちょっとした世間話をして終わっている。秘密の恋だから盛り上がるというのはあるのかもしれない。モリーの夫が、フランクのことを知りながら、どこか受け入れているような雰囲気が印象的だった。

プラトニックな浮気というのはパートナーにとっては一番許せないのだろう。



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