キング・オブ・エジプト


 2018.5.30      ステレオタイプなエジプトの神々 【キング・オブ・エジプト】

                     
キング・オブ・エジプト
評価:2.5

■ヒトコト感想
エジプトのピラミッドの壁画に描かれているような古代の神たちの争いを描いた作品。神たちの戦いの中でカギを握るのが人間というのが良い。エジプトの王座をかけたバトル。セトやオシリス、ラーにアヌビスなど、どこかで見たような神たちが戦いを繰り広げる。

ゲームの影響なのか、わりとステレオタイプなイメージがある。そんな中で人間であるベックは、ホルスが王の座を取り戻すために力を貸す。父親を殺害し、強引に王座を奪いとったセト神は、体を鉄の鎧のようなもので覆った翅の生えた怪物へと変身する。イメージするのは、戦隊モノの悪役ボスのような感じだ。死の国への番人がアヌビスであったり、古代エジプトの知識があれば、より楽しめるだろう。

■ストーリー
古代エジプト。神と人間が共生する世界で、エジプトの王座をかけたバトルが勃発した。鍵を握るのは、奪われた恋人を救うため立ち上がった盗賊の青年ベック。巨大ピラミッドの迷路に迷い、スフィンクスに謎をかけられ、神々に翻弄されながら、<神の眼>を盗み出し、エジプトの天下取りを目指す!

■感想
エジプトで神たちの権力闘争が始まる。本来ならオシリスから王座を受けとるはずのホルスは、セトの謀略により王座をセトに奪われてしまう。神々の戦いという超人的な戦いを表現するためには、当然、すばらしい映像が必要となる。

完璧な神になるために、セトはホルスの目を手に入れ、トトの脳を手に入れようとする。体を黄金の鎧で覆い、圧倒的な力を示し神を掌握し、当然、人間たちを従わせる。セトは強烈な悪だが、混じりっ気なしの悪なので逆にカリスマ性があるように思えてくる。

破壊の神セト、知恵をつかさどる神のトト。太陽神であるラーなど、どこかで聞いたことのある神たちだ。古代エジプトについての知識や神々に対する知識があればより楽しめるだろう。太陽神であるラーの灼熱の攻撃を防ぐために黄金の鎧を体に包むセト。

まるでゲームの世界に入り込んだような激しい映像の数々。エジプトの神というと、壁画に書かれた絵のイメージがあるのだが、それをまったく感じさせないオリジナル感あふれる神々だ。特に、トトが黒人ということにも驚いた。

冥界の神であるアヌビスが登場してくる。体は人間だが、顔だけが犬のような神だ。このあたりも、どこかしらで目にしているので馴染みがある。自分の場合は「ジョジョの奇妙な冒険」でのキャラクターのイメージが強い。

冥界では、片方の皿に羽がおかれた天秤のもう片方の皿に何を乗せるか。羽よりも軽いものを乗せると罰せられる。または、スフィンクスが難解な質問を出したりと、どこかで聞いたことのあるようなエピソードが盛りだくさんとなっている。

エジプトに詳しい人は、間違いなく楽しめるだろう。



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