紀元前一万年


 2018.4.9      大迫力のマンモスとサーベルタイガー 【紀元前一万年】

                     
紀元前1万年 /ローランド・エメリッヒ
評価:3

■ヒトコト感想
紀元前一万年の時代にも激しい争いがあった。文明が発達しない部族と高度な文明がある部族の差。エジプトと思わしき国では未開の地の原住民を奴隷として使い巨大なピラミッドを建設しようとする。内容的には舞台が紀元前一万年というだけで、厳しい状況におかれた奴隷を解放するために周りの部族たちが立ち上がるという物語だ。

マンモスあり、巨大なサーバルタイガーあり、異民族同士が協力し巨大な文明をもつ者たちに反発する。壮大な映像はすさまじい。ピラミッドを建設するシーンは、まさに壮大としか言いようがない。大量の奴隷たちがマンモスを率いて反乱を起こす。神とあがめられた者も、そのメッキがはがれるともろいものだ。

■ストーリー
時は紀元前1万年。人も動物も自然のままに生き、マンモスが大地を闊歩する時代。サーベルタイガーや獰猛な肉食動物と果敢に闘い、広大な砂漠で青年は旅を続けていた。邪悪な支配者に囚われの身となっている愛する人を救うために――。

■感想
槍をもち原始的な仕掛けでマンモスを追いかける時代。まず冒頭のマンモスの大群がすさまじい迫力がある。人間がどれだけ束になってかかろうとも、ものすごいパワーで弾き飛ばしてしまう。偶然にも槍が突き刺さり、マンモスを倒した男は、勇者として周りから崇められることになる。

原始人といえどもそこに社会性はある。ただ、文明は低いだけに、高度な文明の民族に攻められるとひとたまりもない。馬に乗った兵士が原始人を奴隷として捕まえにくる。抗うこともできず捕えられる原始人たち。逃れた者たちは、仲間を救うための旅にでる。

高度な文明をもつ社会は、恐らくエジプトなのだろう。巨大なピラミッドを多くの奴隷とマンモスを使いながら建築する。巨大な石を必死になって運ぶ奴隷たち。そこには人種は関係なく、様々な原始人たちが奴隷として働かされている。

原始人たちは白人、黒人を含め反乱を起こそうとする。奴隷の方が圧倒的に人数が多いが、神の名を出されることで奴隷たちは委縮してしまう。エジプトの王と思われる男の気持ち悪さはすさまじい。神でもなんでもないただの人間だと気づいた時には、奴隷たちを止めるすべはない。

本作の一番の売りは巨大なピラミッドの建設シーンや奴隷たちの反乱シーンなのだろう。俯瞰で見る映像がすさまじい。マンモスに踏みつぶされていく兵士たち。ボロボロのマンモスだが、奴隷たちの勢いを止めることはできない。

ストーリーとしてはありきたりだが、舞台が紀元前一万年ということが強烈な個性となっている。広大な砂漠の映像。マンモスの大迫力。サーバルタイガーの信じられない巨大さ。すべてをひっくるめて、紀元前一万年の物語は成立している。

映像的なインパクトがすさまじい。



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