ケープ・フィアー


 2020.11.21      尻尾を掴ませない狡猾な男【ケープ・フィアー】

                     
ケープ・フィアー[ ロバート・デ・ニーロ ]
評価:3

■ヒトコト感想
かなり昔の作品だ。若きロバート・デ・ニーロが執念深い異常者ケイディを演じている。レイプ事件を起こしたということで逮捕されたケイディ。ケイディを弁護したボーデンだが、実はケイディが有利になる証拠を握りつぶしていた。獄中で過ごすケイディはそのことを知り、出所後にボーデンへの復讐を企てる。

恐ろしいのは、序盤のケイディはまったくシッポをつかませない動きをしているということだ。ボーデンへ何か仕掛けているようで、証拠をつかませない。ボーデンの家族に対しても脅しのようなことをしつつ、ボーデンを追い詰めていく。ケイディの神出鬼没具合がすさまじい。どこにでも現れ、ボーデンを追い詰める。しびれを切らしたボーデンが崩壊するのは目に見えている。

■ストーリー
巨匠、マーティン・スコセッシ監督が名作スリラー『恐怖の岬』をリメイク。出所したレイプ犯が自分を有罪にした憎き弁護士の一家を襲う。ロバート・デ・ニーロら演技派俳優が共演。

■感想
冒頭、体中に入れ墨を掘った男が牢屋の中でたくましい筋肉をアピールするように筋トレに励んでいる。背中の入れ墨が印象的なこの男がケイディだ。出所したケイディが向かった先はケイティを弁護したボーデンの元だった。恐怖をあおるような音楽と共に登場するケイディ。

ボーデンへのあいさつから始まり、何かしらボーデンへと仕掛けるにおいをプンプンさせている。そんな状態で、ボーデンはプレッシャーをかけてくるケイディに対して耐えきれなくなり、様々な行動にでる。

ケイディの恐ろしさは、何かボーデンに仕掛けているようでそのシッポをつかませないことだ。ボーデンは警察が頼りにならないとわかると私立探偵をやとってケイディを痛めつけようとするのだが…。

ここでも、ケイディはうまく逃れ、さらにはボーデンに脅迫されたと訴えたりもする。ケイディの狡猾さとボーデンが強烈に追い込まれているシーンの連続となる。母親の遺産が入ったことで金をもっているケイディ。常に派手なオープンカーに乗ってやってくるあたり、恐怖感とムカ付きは倍増してくる。

ケイディとボーデンはついに対決することになる。最後にふたりが対決する場所が本作のタイトルとなっている。嵐の中で船の上で対決するボーデンとケイディ。この手のホラーの定番として、ケイディはボーデンの娘に顔面を燃やされたにも関わらず、火傷でボロボロの顔のまま復活している。

ケイディのしぶとさも恐ろしさの要因なのだろう。ボーデンは必死にケイディを殺そうとするのだが…。最後の最後までケイディに恐怖を植え付けられたような感じで終わっている。

こんな男に恨まれたらどうにもならない。



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