2020.10.5 ダメ主任が感化され変わっていく【歓喜の歌】
歓喜の歌
評価:2.5
■ヒトコト感想
文化会館の主任である飯塚は適当な仕事をしていたのだが…。大晦日のコンサートホールをダブルブッキングしてしまう。ここで、双方のグループと交渉をするのだが…。やる気のない主任が、それぞれのグループのコーラスに懸ける思いを知り、気持ちを入れ替えて奔走する物語だ。
ダメ主任が変わっていく。コーラスのメンバーたちは、仕事をしながらコーラスの練習をする。その中で、中華料理のおかみさんのエピソードは強烈だ。夫が倒れたのだが、服のリフォーム屋を営みながら、同時に中華料理屋で腕をふるう。隙間時間でコーラスの練習をする。その必死な姿を見て主任はコンサートを成功させなければ、と気持ちを高める。ラストはちょっと感動する流れだ。
■ストーリー
文化会館で働く飯塚主任(小林薫)は、似た名前の2つのコーラスグループを聞き違え、大晦日のコンサートホールをダブルブッキングしてしまう。双方に掛け合うものの、どちらも一歩も譲らず大問題に発展。安定の上にあぐらをかき、人生テキトーにやりすごしてきた中年公務員は、合唱にかける彼女たちの情熱に右往左往するばかり。さらには夫婦の危機から溜めた飲み屋の勘定まで、日ごろのツケが一気にまわってきて…。はたして飯塚主任の運命は?懸命に練習を重ねてきた“ママさん”たちの「歓喜の歌」は、大晦日の町に響きわたるのか!?
■感想
名前が似ているからと大晦日のコンサートホールをダブルブッキングしてしまった主任。最初は適当にお茶を濁そうと考えていた主任だが、それぞれのグループの熱量に負けてどうにもできない。人生をテキトーにすごしてきた男が変わっていく。
自分には適当で、他者には厳しい。そんな主任は中華料理屋の出前が注文を間違えたからと激しく叱ったりもする。自分が大晦日にダブルブッキングしたことを棚に上げて。かなり自分勝手な主任だが、コーラスグループのコーラスに懸ける思いに、次第に感化されていく。
主任はそれぞれのコーラスグループと交渉する。そこで、熱い思いを知り、コーラスグループが合同で大晦日にコンサートができるように奔走する。妻からは離婚され、仕事も適当な男が、変化する。コンサートホールが合同でコンサートをするにはステージが小さいとわかると、突貫でステージを広げたりもする。
大晦日の当日には、仕事がトラブって参加できない中華料理屋のおばさんに対して、店に駆け込み絶対に参加してください、と熱く語る場面は強烈だ。
ラストのコンサートの場面では、歌がテーマとした作品と同様の感動がある。コーラスの内容についてはそこまで突っ込まれていないが、コンサートを開くまでのトラブルの連続で、それをひとつづつクリアしていった先にある感動のコンサート。
ニートの息子は母親の晴れ姿を見てバイトをしようと決意する。家族たちも母親の晴れ姿に感動する。主任の家族も、あの適当な父親が必死に仕事をする姿を見て、心を打たれる。かなり強烈なインパクトがあるのは間違いない。
おばさんたちのコーラスの映像にも感動要素がある。
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