カニング・キラー 殺戮の沼


 2020.12.1      ワニよりも部族間の争いに巻き込まれるTVクルー【カニング・キラー 殺戮の沼】

                     
カニング・キラー 殺戮の沼
評価:2.5

■ヒトコト感想
巨大なワニの物語と思わせておいて、メインはフツ族とツチ族の争いに巻き込まれるNYのテレビクルーたちの物語だ。冒頭から本作は実話をもとに描かれていると語られ、巨大なワニによる殺戮が現実に起きていたのかと驚きながら見ることになるのだが…。そもそもは、巨大なワニによる被害を取材するはずが…。現地人たちの争いに巻き込まれ武装組織に襲われることになる。

巨大ワニはそのままに、武装した黒人たちに追いかけられ、逃げた先では巨大ワニが待っている。なんだかどこまでが実話なのかわからない。ただ、ラストでは現在でもグスタヴは多数の被害者を生み続けている、と語られている。NYのテレビクルーたちは危険すぎる取材場所へ乗り込んでいる。

■ストーリー
ひとりの白人女性が、アフリカの奥地で無残にも謎の生物の餌食となった。この事件を取材するため、NYのテレビ局で報道部のプロデューサーを務めるティムは、取材班を伴ってジャングルの奥深くへと足を踏み入れる。しかし、地元の人々が“グスタヴ”と呼ぶこの血に飢えたモンスターも、獲物を探してジャングルを徘徊していた。先の読めないスリルと心臓が止まるほどの恐怖―狡猾な殺人鬼による血まみれの足跡がどこまでも追いかけてくる!彼らを待ち受けていたのは、息つく間もなくエンドレスに続く壮絶な殺戮だった―!

■感想
アフリカの奥地で巨大ワニによる被害が発生しているらしい。となるとNYのテレビクルーたちは、巨大ワニをカメラでとらえようと取材におとずれる。物語としても巨大ワニにおびえる物語かと思いきや…。テレビクルーたちが、現地で部族同士の争いに巻き込まれることがメインとして描かれている。

ワニをとらえようと巨大な檻を準備するのだが…。巨大なワニにとっては檻なんてのはなんてことないらしい。檻を破壊する勢いで突進してきたりもする。まさに血に飢えたモンスターそのものだ。

グスタヴと現地の人々から呼ばれる巨大なワニ。その迫力はすさまじく、人があっという間に川に引きづりこまれてしまう。巨大すぎて銃弾を2,3発撃ち込んだところでびくともしない。ちょっとしたダンプカーよりも巨大なワニ。

現在でもどこかにワニは潜んでおり、現地人たちに被害を与えているのは衝撃的すぎる。本作ではグスタヴを倒したような描写はなく、テレビクルーたちが次々と犠牲になり、武装組織の黒幕がワニに食べられたりもする。巨大ワニとの対決物語ではない。

テレビクルーが武装組織の虐殺シーンを撮影したがために、武装組織から狙われることになる。筋肉モリモリの黒人が銃を片手にテレビクルーを探し回る。見つかったらひとたまりもない。このあたりがもしかしたら実話にもとづいているのだろう。

アメリカ人が現地のアフリカ人に虐殺されたとしたらそれは大きなニュースとなる。結局のところ生き残った者たちは、さっさとアメリカに帰っている。巨大ワニを倒すなり捕らえることもなく、逃げ帰っている感じだ。

巨大ワニの迫力はすさまじい。



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