女子ーズ


 2019.5.14      片手間に戦隊をやる女たち【女子ーズ】

                     
「女子ーズ」片手間版 [ 桐谷美玲 ]
評価:3

■ヒトコト感想
名前に色が入っているからと、いつの間にか地球を救うための戦隊女子ーズに組み込まれることになった女たち。基本はコメディで、くだらない面白さがある。プライベートの忙しさを優先するか、それとも地球を救うことを第一に考えるのか。非常に緩く、笑えるポイントがズレた場合は、まったく楽しめない作品だろう。

女子力を高めることに必死な女や、役者を目指すためにひたすら劇団で頑張る女。キャリアウーマンとして仕事に命をかける女に、金持ちだが男の趣味が悪い女まで。まさに多種多様な女がいる。怪人を倒すためには、女子ーズ全員がそろう必要がある。へんてこな作品であることは間違いない。笑えるポイントを見誤ると、見るのが辛くなるだろう。

■ストーリー
彼女たちは選ばれた。片手間でも最強の戦隊女子ーズとしてー恋に仕事に美容にヤボ用、なにかと忙しい女子たちが、地球の平和を守ることができるのか! ?光と闇が一心同体であるように、この世に悪がある限り、必ず現れる正義の味方。世界征服を企み、地球に襲いくる邪悪な怪人を倒すため、“名字に色が入っている"とうただ一つの理由で司令官チャールズの元に集められた5人の女たち。

不本意ながら“女子ーズ"となった彼女たちは、いきなりの展開に疑問を感じながらも、5人が揃ったときに繰り出す無敵の必殺技“女子トルネード"を武器に怪人との戦いに挑む! しかし、恋に仕事に、美容にヤボ用と、なにかと多忙な女子たちはなかなか揃わない。なぜなら女子とは、そういうものだからである・・・果たして、次々と現れる怪人たちを倒し、片手間で世界の平和は守られるのか! ?

■感想
突然、戦隊のヒーローにされるのはたまったもんじゃない。名字に色が入っているからという理由だけで赤や黄色の戦隊ヒーローにされる。怪人が地球にやってくると、問答無用に呼び出される。物語のポイントは、この怪人たちの襲来で呼び出された際に、呼び出しにすぐさま応じるかだ。

皆それぞれ事情がある。すべてを投げうってでも怪人を退治するために集合するのが戦隊ヒーローの務めだと司令官から言われる。ただ、それに納得できない女子ーズたち。定番の流れだ。

女子ーズのリーダであるレッドは、キャリアウーマンとしてバリバリ働いている。大事なプレゼンの日に呼び出しがかかり、それを無視する。すると、他のメンバーから文句を言われる。基本はこの流れを引きずる形で物語はすすんでいく。

みな多かれ少なかれ何か事情がある。その事情に大小はないという流れだ。ただ客観的に見てどうでもよい事情もある。それを面白ポイントとしている。レッドは怪人退治のために仲間を呼び集めるために奔走するのだが…。

劇団員の事情が秀逸だ。大事な役が実はただの「木その2」でしかない。本人は木の役を真剣に演じているのだが…。そのほかにも、ほとんど人が通らない場所での通行人の人数調査や、どう考えても不細工な男にふられたことでショックを受けて集まれない女。

そして、漫画喫茶で20世紀少年を読んでいる途中だからと集まれない女まで。くだらない理由が笑いのポイントだ。戦隊ものという誰もがイメージしやすい題材を茶化しながら面白おかしく描いている。

ラストの巨大ロボの闘いも、なんだかわからないが良い。



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