人生はシネマティック


 2019.8.6      人の死が身近にある映画撮影【人生はシネマティック】

                     
人生はシネマティック! [ ジェマ・アータートン ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
戦時中の物語。いち秘書でしかないカトリンが、ひょんなことから映画の脚本家としてスカウトされる。作成するのはプロパガンダ映画で、双子の姉妹の活躍を描いた作品だ。外野や俳優たちの様々な反応がありながら、カトリンは脚本家として成功しようと必死に頑張るのだが…。

夫が戦争で足を負傷しているため、カトリンは是が非でも自分が脚本で成功し稼がなければと考える。スポンサーや軍部やワガママな俳優たちに振り回されながら、カトリンは映画を完成に近づけていく。カトリンは夫が家で不倫していたというショッキングな状況に直面する。カトリンはショックを受けるのだが、戦争の激しさにも負けずに映画の完成に向けて力を注ぐがショッキングが出来事が発生する。

■ストーリー
コピーライター部の秘書だったカトリンは、徴兵されたライターの代わりに書いた広告コピーが情報省映画局の特別顧問バックリーの目に留まり、新作プロパガンダ映画の脚本家としてスカウトされる。彼女が映画化することになったのは、<ダンケルクの戦い>での双子の姉妹の活躍を描いた物語だった。

戦争で足を負傷した夫を支えるため、カトリンはなんとしても映画の仕事を成功させることを決意する。だが、いざ製作が始まると、無理難題を押しつける政府の検閲や軍部の横やり、ワガママな老俳優やド素人の役者の登場により、脚本が二転三転するトラブルが続出! それでもあきらめずにベストを尽くす彼女の姿に、スタッフや役者たちは共感し、製作現場の結束力は高まっていく。しかし、映画が完成間近になった時、誰にも予想がつかない最大の困難が待ち受けていた―!

■感想
カトリンはただの秘書だったのだが、ライターの代わりにコピーを書いたところ、それが目に留まり、脚本家として映画作りに参加することになる。幸運が舞い込んできたカトリン。夫が戦争で足を負傷し、まともに働けない状態であったため、カトリンは脚本家として成功しようと必死になる。

プロパガンダ映画なので、軍の思惑が強く反映される。戦争で主要な俳優が犠牲になったため、わがままな老俳優やド素人の役者などを使いながら苦労して映画を作り上げようとする。

カトリンが必死に働いているときに、夫は家で若い女と不倫していた。カトリンは何のために働いていたのか。すべてがバカらしくなり自暴自棄になるカトリン。カトリンに対して周りは同情的な雰囲気となる。カトリン自身も映画作成を通して新たね出会いを得ている。

恋人らしきものができたかと思いきや…。そこで戦争の悲劇が襲う。カトリンのマンションも、爆撃でつぶされたりもする。運よくカトリンは外で仕事をしていたので難を逃れたのだが…。

戦争中での映画撮影の困難さがこれでもかと描かれている。機材不足や人材不足もあり、衣装もどこにあるか不明になったりもする。そして、カトリンが愛した人も、ついさっきまで楽しく会話していたのが、次の瞬間にドアをくぐると、突如天井が崩れ落ちて恋人は下敷きになってしまう。

戦争中であれば、人が死ぬことは当たり前の日常なのかもしれない。周りは騒いだり慌てたりすることなく、ただ淡々と死体を端に寄せて映画の撮影の邪魔にならないようにする。この日常感に衝撃を受けた。

戦時中の映画撮影の困難さが描かれている。



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