地獄少女


 2022.1.24      必殺仕事人的な地獄少女たち【地獄少女】

                     
地獄少女 [ 玉城ティナ ]
評価:3

■ヒトコト感想
謎のサイト・地獄通信にアクセスし、ムカつく相手の名前を入力すると相手を地獄送りにしてくれる。この手の都市伝説を扱った物語だ。地獄少女とその仲間たちの存在がステレオタイプな恐怖なのが良い。わかりやすい展開であり、残酷描写が目白押しとなる。アイドルがファンにライブ中に切りつけられ、顔に傷を負う。その相手を地獄送りにする。

結局は恨みの連鎖で、男の母親からアイドルは地獄送りにされてしまう。魔鬼というボーカルのライブが本作のメインだ。地獄送りにした者自身も地獄に落ちる。主人公の美保が憧れる遥も魔鬼の魔の手に落ちていく。全体的に暗く陰鬱な物語となっている。地獄通信に関わった者たちは誰もが悲惨な結末を迎えている。

■ストーリー
「午前0時に[地獄通信]ってサイトにアクセスしてムカつく奴の名前を入力したら、地獄送りにしてくれるって」怨みを晴らしてくれるというサイト[地獄通信]の都市伝説に沸く女子高生たち、そのグループになじめず、浮かない表情を浮かべる、市川美保。大好きなアーティスト、魔鬼(マキ)のライブで知り合った南條遥の奔放さに魅了された美保は、居場所のない教室から逃げるように、一緒に魔鬼のコーラスのオーディションを受ける。

だが、受かったのは遥だけだった。やがて遥は美保に冷たくなり、様子がおかしくなっていく。心配した美保は、魔鬼が遥を[儀式]の生贄にしようとしていることを知る。遥を奪い、その命までも奪おうとする魔鬼を地獄送りにするため、美保は[地獄通信]にアクセスするが─。

■感想
サイトに名前を書くと、その相手を地獄送りにできる。複数のエピソードから成り立つ本作。まずは魔鬼に選ばれたアイドルがライブ中に、ファンに襲われて顔に大きな傷を負ってしまう。アイドルとしては絶望的な状態の女は、逮捕された男がまったく反省していないことから、相手を地獄送りにするよう地獄通信に書き込んでしまう。

男はあっさりと地獄送りになるのだが…。アイドルは男の母親に、地獄送りにしたことを告白してしまう。その結果、アイドルも母親から地獄送りにされてしまう。まさに恨みの連鎖が途切れることはない。

地獄少女とその仲間たちの風貌は、一昔前の必殺仕事人的な雰囲気がある。地獄少女の雰囲気は恐ろしい。そのほかの男の中では、刀をもった男が特に恐ろしい。首を一刀両断してしまう。この軍団に目を付けられるだけで、何もできなくなってしまう。

美保は知り合いとなった遥との関係を深めていく。そこで美保は自由奔放な遥の影響をうけて、気を遣う友達たちとは決別し遥と魔鬼のライブへ行ったりもする。後半は美保のパートとなり、遥がしだいに魔鬼へと近づいていくことで、変化が訪れる。

諸悪の根源は魔鬼なのだろう。魔鬼をスキャンダルで破滅させようとしたライターは魔鬼に殺されてしまう。話題を作るために魔鬼はライブ中に遥が事故で死ぬように仕掛けるのだが…。ここで、それまで悪の限りを尽くしてきた魔鬼に地獄少女たちの鉄槌が下る。

実際に手を下すわけではなく、自分が地獄に落ちる映像をみせるだけ。次の瞬間には、現実に戻り、巨大なセットの下敷きとなってしまう魔鬼であった。。かなり硬派なホラーなのだが、キャラに妙な魅力があるのは間違いない。

主演の地獄少女役の女優はかなり存在感がある。



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