イップ・マン 序章


 2019.7.11      詠春拳の達人であり人間的にもすばらしい男【イップ・マン 序章】

                     
イップ・マン 序章 [ ドニー・イェン ]
評価:3

■ヒトコト感想
詠春拳の達人であるイップ・マンを描いた作品。詠春拳というよりはブルースリーがその後に詠春拳を発展させジークンドーとした拳法だ。拳法の達人なだけでなく、人間的にもすぐれた男・イップマン。他の武術館の師範たちとの対決にも勝ち、圧倒的な強さを示すのだが、新たな問題が発生する。

日中戦争が勃発し、中国は日本軍に占領されることになる。イップマンの豪邸も日本軍に接収され貧乏な生活をよぎなくされる。どれだけ貧乏でもイップマンは志を忘れず、武術家としてのプライドを最後まで貫いている。イップマンの達人具合はすさまじい。何人相手がいようが、すべてを叩き潰してしまう。その実力がありながらもイップマンは常に謙虚だ。

■ストーリー
詠春拳の達人でブルース・リーの師匠、イップ・マン(葉問)の生涯を描く。1930年代の中国広東省佛山。武術館の師範との戦いに勝ったイップ・マンは、町一番の武術家として知られるようになる。しかし栄華は長く続かなかった。38年に日中戦争が勃発。1年もたたぬうちに佛山は日本軍の占領下となる。日本兵たちに武術を教えることを拒否したイップ・マンは誇りをかけ何度も戦うことになり、空手の名手である日本軍将校三浦と生死をかけた対決をする。

■感想
イップマンは詠春拳の達人として有名となり、他の武術館の師範たちから挑戦される立場だ。師範同士の対決において、イップマンは相手を圧倒したとしても、それを大っぴらに言いふらしたりはしない。ただ、そんな謙虚なイップマンではあるが、自然とその強さは周りに伝わることになる。

イップマンの元に弟子が集い、いつの間にかイップマンが最強という名声が広まる。イップマンが強さだけでなく、人間的にもすばらしく金や名声などを一切求めないすばらしい男だ。

他県から荒くれ者たちがやってきた。武術館の師範たちは、すべてその荒くれ者にやられている。そこで最後に頼るのはイップマンだ。お決まりどおり、イップマンはそれらチンピラたちを一蹴する。さらりとイップマンの強さが表現されている。

その後、日本軍に占領され、イップマンは一気に貧困へと追いやられることになる。イップマンはどんなに貧乏になったとしても、何も変えることはない。家族には申し訳ないと思いながらも、プライドをもって行動している。

日本軍の空手の達人たちと武術に覚えのある中国人たちは無理やり対決させられる。空手家が異様に強く描かれている。日本軍の一部は血も涙もない悪魔のような男と描かれているが、指揮官だけは空手の実力も図抜けており人間的にも相手を尊重することができている。

日本の空手家たちを10人以上滅多打ちにしたイップマンは、日本軍に目を付けられ、最後には指揮官と対決することになる。詠春拳の強さをこれでもかと表現している。イップマンの謙虚な人間性が実力以上に魅力的に見せている。

続編では香港へ移住したイップマンが描かれるようだ。



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