陰謀の代償 NYコンフィデンシャル


 2020.4.1      過去の過ちを暴露される恐怖【陰謀の代償 NYコンフィデンシャル】

                     
陰謀の代償 N.Y.コンフィデンシャル
評価:3

■ヒトコト感想
ごく普通の刑事としての生活をおくってきたジョナサンの元に、過去の殺人事件を暴露するような脅迫文が届く。ジョナサンは少年時代に2件の偶然発生した殺人を犯していた。ジョナサンは平穏な生活を守りたいという思いとは別に、脅迫文を書いた者が誰なのかを探し出そうとする。脅迫文の影響はジョナサンだけでなく、当時の事件をもみ消したスタンフォードをも巻き込むことになる。

ことなかれ主義の幹部たちは、脅迫文をスクープした女性記者ブリッジスを訪ねて報道をやめさせようとするのだが…。何者かにより脅迫文は続く。その結果として、ジョナサンは追い込まれていくのだが…。ジョナサンがどのような行動にでるのかがポイントかもしれない。

■ストーリー
スリリングなストーリー展開の先に潜む真犯人は!?アル・パチーノ、チャニング・テイタムほか豪華キャストで贈るクライム・サスペンス・アクション!順風満帆の生活を手にしたジョナサンのもとに、彼が少年時代に犯してしまった殺人事件を暴露するという脅迫文が届く。それは彼だけでなく、揉み消しを手伝ってしまった刑事スタンフォードを巻き込むものだった。彼は事件を暴露するという女性記者ブリッジスを尋ねるのだが…。

■感想
アルパチーノの渋さは健在だ。幼い少年たちがちょっとした弾みで起こしてしまった殺人。相手は殺されてもしょうがないような悪人だった。ジョナサンが少年時代に犯した殺人を刑事のスタンフォードはもみ消してしまう。まず、少年ジョナサンの境遇はかなり強烈だ。

ジョナサンと同じく事件を目撃した少年もいる。ちょっとしたはずみの殺人だが、言い訳できない殺人だ。ジョナサンは過去のことを忘れ、家族を持ちまっとうな生活を続けている。そして、刑事になったジョナサンに過去を脅迫するような出来事が起きる。

ジョナサンは自分が関わった脅迫文を見て冷や汗をかく。ジョナサン以外に過去を知る者がいる。脅迫文が届けられた先の雑誌記者のブリッジスは、警察権力へ対抗意識から、必要以上に事態を大きく報道しようとする。幹部命令でそれをやめさせようとするジョナサンなのだが…。

ジョナサンの立場は微妙だ。殺人を隠蔽したという強迫文であるが、それを紐解いていくと結局はジョナサンの少年時代にいきつくことになる。ジョナサンの態度は、ブリッジスに強硬な態度をとるわけでもない。ただ、事の推移を見守るといった感じだ。

ジョナサンの状況というのは複雑だ。自分の中ではもしかしたら、過去の自分の過ちというを表に出してほしいと思っているのかもしれない。早く秘密を暴露して楽になりたいという心境かもしれない。ただ家族のいるジョナサンだけに、今の平穏な暮らしを守りたいという相反する思いがある。

ジョナサンが幼い頃、事件の現場にいた男を見つけ出し問い詰める。そして、警察幹部はすべてをなかったことにしようとする。誰が悪人なのかよくわからない物語であることは間違いないだろう。

ジョナサンの葛藤が伝わってくる物語だ。



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