インビジブル 暗殺の旋律を弾く女


 2021.4.2      盲目の女には何か秘密がある?【インビジブル 暗殺の旋律を弾く女】

                     
インビジブル コレクターズ・エディション [ エリザベス・シュー ]
評価:3

■ヒトコト感想
盲目の女が主人公の本作。序盤では盲目ながらピアニストとしての能力があり、日常生活には何不自由なく対応できている描写が続く。同じアパートに住む女性に対しても、気軽に話をするのだが…。盲目なだけに聴覚が異様に研ぎ澄まされているという描写も続く。そして、上階に住む顔なじみの女が飛び降り自殺をする。

物語は殺し屋や謎の組織に狙われる盲目の女という流れが続く。殺し屋は女が目が見えないことを知らずに顔を見られたとして暗殺しようとする。終盤では盲目の女にも実は隠された真実があり、復讐のためにある男を狙っているとわかる。二転三転する中で、盲目の女に何か隠された能力があるのでは?と最後まで不気味な雰囲気がある。

■ストーリー
ヨーロッパの黒社会を仕切る男の娘が、ある日落下事故で死亡する。現場にいあわせ真相を知るヒットマンの男と、階下にいた盲目のピアニストの女。男は死亡事故を目撃されたと思い込み、密かにその女を抹殺しようと監視しはじめる。だが、女は盲目で、しかも別の組織に狙われていることが明らかに。ロシアマフィアや英国情報局までもが動き、女を狙う―。謎に満ちたこの盲目の女は、なぜ狙われるのか―! ?

■感想
少しの音にも反応し、適切な音楽を奏でる盲目の女ピアニスト。慣れた手つきで地下鉄に乗り、アパートに帰る。目が見えなくとも慣れた道であれば問題なく生活できる女。黒いサングラスをかけ、まっすぐ前を向いて歩く。

視覚がないだけに聴覚が異様に発達し、人の歩く足音でそれが誰なのかを理解できる能力がある。殺し屋は、姿を見られと考え盲目の女を始末しようとするのだが…。女が盲目のふりをしているのではないかと様々な者たちから疑われることになる。それだけ日常生活をスムーズに送っているということなのだろう。

同じアパートの知り合いの女性が自殺したことで、警察から事情聴取を受ける女。盲目ではあるが、誰か人の気配を感じなかったかと尋ねる警察。女は知らないと答える。ここで、女は殺し屋の気配を感じとってはいるが、それを言うことはない。

殺し屋と並行して、別の組織が女をつけ狙う。女の背中には奇妙な入れ墨がある。この時点で、女には何か大きな秘密があるのではないかと想像ができる。目は見えないが暗殺能力のある盲目の暗殺者か、それとも…。物語が結末に近づこうとも女に特別な能力があるという描写はない。

ラストでは盲目の女は自分の両親の復讐を行うために、様々な動きをしていたとわかる。盲目ではあるが果敢に相手に近づき、どうにか情報を得ようとする。秘密の情報が詰まっているUSBを手に入れたとしてそのありかを周りに漏らすことはない。たとえ指を折られる拷問されようとも…。

女の執念が周りを動かしている。殺し屋は、いつの間にか盲目の女のために動き出そうとする。謎の組織と殺し屋の関係や盲目の女の両親が殺された理由など、ラストは怒涛の展開となる。

盲目の女には何かもっと特殊な能力があるような伏線が最後まで気になった。



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