インパクト・アース


 2018.6.27      ありきたりな隕石パニック映画 【インパクト・アース】

                     
インパクト・アース
評価:2

■ヒトコト感想
宇宙から地球に向かって巨大な隕石が降ってくる。人類は滅亡の危機に直面し、NEOの職員であるティムは世界に警告を発するのだが…。幸運なことに隕石は地球への落下の軌道からそれた。その時、ティムは世界を混乱に陥れた責任をとりNEOを首になってしまう。地球へ隕石が落下するとなると、その情報を政府は公表するだろうか。とんでもない暴動が起きることが予想される。

本作でも、再度隕石落下の危機が叫ばれると、そこから世界はパニック状態となる。わりとみな自分のことだけを考えている。ティムも家族だけを連れてシェルターに避難しようとする。その他の者たちも、略奪や政府の仕事をほっぽり出して家族と最後の時を過ごしたり…。これが日本人なら、最後の瞬間まで大人しくしていそうな気がした。

■ストーリー
宇宙の深淵から現われ、輝くその長い尾で人々の心を魅了する美しい惑星。そのひとつが地球に衝突する軌道に乗っている事が科学者によって発見された。全人類の滅亡が現実となっと時、世界はどんな対応を試みるのだろう。そして人々は何を考え、どんな行動を取るのだろうか。衝突まで17時間。 今、地球始まって以来のインパクトが人類に襲いかかる。

■感想
巨大な隕石により地球が滅亡に近づく。NASAの研究者たちですら気づかないことを、ティムの助手が気づいてしまう。そして、ひっそりとシェルターへ逃げ込もうとする。冒頭にティムはやらかしてしまい、隕石落下の誤報をだしてしまう。その結果、NEOを首になり三流大学の教授となる。

一度誤報を出したということが、その後の行動の足かせとなる。助手が動画投稿サイトに地球の危機を発表したことで、世界は混乱するのだが、これがなければひっそりと自分たちだけ逃げようとしていたということだ。

世界は混乱に陥る。明日には生きていないとわかった時、人はどのような行動にでるのか。作中ではニュース上だけで略奪がありました、などと語られている。時折空から隕石が降り注ぎ、その衝撃波で車が壊れたりもする。

地下シェルターへ逃げ込もうとしたティムたちは、途中でチンピラたちに「俺たちも助けろ」と脅されてしまう。この手の作品の定番だが、低予算映画の流れは否めずにはいられない。映像的なインパクトがだせないかわりに、局所的な災害をアピールしている。

ラストは地下シェルターでのゴタゴタと逆転の解決だ。もはやこの手の作品のオチは読めてしまう。シェルターに一緒に避難した父娘の父親の方が、突如としてティムたちに銃を向け、自分と娘だけが助かりたいからと、地下シェルターから出ていけと銃を向ける。

なんだかむちゃくちゃだ。遠隔操作で衛星から隕石をビリヤードのように玉突き衝突させ軌道を変えさせる。オチがわかっているだけに感動はない。結局のところ隕石が地球に落下するパニックはそれほど表現されていない。

タイトルほどインパクトはない。



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