イコライザー


 2018.5.14      紳士で不気味なホームセンター社員 【イコライザー】

                     
イコライザー [ クロエ・グレース・モレッツ ]
評価:3.5

■ヒトコト感想
一般人のふりをしているが、実は元CIAエージェントであったマッコールが活躍する物語だ。まずマッコールのキャラがすばらしい。平凡な中年男で外食する時は、ナイフやフォークを几帳面に並べ、それをルーチン化する。娼婦の女を助けるためにロシアマンフィアと交渉するのだが、それがこじれ、ついには過去の自分を思いだし能力をはっきしてしまう。

マッコールのすさまじいところは、ひとりっきりですべてをやってしまうことだ。相手に一度は選択権を与え、それでも従わない場合は、すべてをひとりで殲滅してしまう。巨大なマフィア組織がマッコールひとりに壊滅させられる様は見ていて気持ちが良い。礼儀正しいマッコールのキャラがすべてだ。

■ストーリー
昼はホームセンターで真面目に働くマッコール(デンゼル・ワシントン)。元CIAのトップエージェントであったが、現在は静かに暮らしている。ある夜、娼婦のテリー(クロエ・グレース・モレッツ)と出逢い、本に関する他愛のない会話を交わす内に、彼女がロシアン・マフィアに酷い仕打ちを受けていることを知る。

人生に夢さえ抱けず、傷つけられるテリーを助けるため、夜、マッコールはもう一つの「仕事」を遂行する-。それは人々を苦しめる悪人を葬り、どんなトラブルも完全抹消すること。しかし、この「仕事」がきっかけとなり、ロシアン・マフィアがマッコールを追い詰めて行くが・・・

■感想
どこにでもいる普通の中年男であるマッコール。几帳面で仲間思いの優しい男。争いは好まず平和に暮らしたかったはずが、娼婦に関わったことでロシアンマフィアに狙われることになる。まずマッコールとロシアンマフィアの最初の対決がすさまじい。

マッコールは部屋の中にあるすべてのものを見渡し、敵の数と武器を判別し何秒で倒すと予測する。ここまでで、マッコールが只者ではないとわかる。そこから、凡人のふりをしてはいるが何かが起きると、裏で暗躍し解決するマッコールの存在が明らかとなる。

ロシアンマフィアが仲間を殺した容疑者を探し出そうとする。そこで防犯カメラに映るマッコールに話を聞くのだが…。このあたりのひりつくやりとりは最高だ。マッコールは決して尻尾をださない。マフィア側もマッコールが怪しいと感じながらも、何もできない。

マフィアが必死に素性を調べても何もでてこない。ここでマッコールが何者か?ということが観衆の興味の対象となる。そして、タイミングよくCIAの仲間のところへ情報収集にやってくるマッコール。

どんな巨大組織であっても、マッコールひとりですべてを壊滅してしまう。この流れは強烈だ。マッコールひとりに壊滅させられた組織。そして、マッコールは平凡な日常に戻り、カフェで食事をする時に本を読むという習慣は変わることがない。

なんだかこの強烈な流れというのは、見ていて気持ちが良い。マッコールが助けた娼婦は、足を洗い歌手の夢を諦めずに挑戦する。マッコールの周りにいたから被害を受けた者もいるが、マッコールに助けられた者の方が多い。このキャラクターは最高だ。

礼儀正しく紳士なマッコールが物語のすべてだ。



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